2018年7月8日日曜日

蒼馬「薄氷や踏めば傾く世に棲みて」(「俳句集団 縷縷 俳句展」より)・・


                     


「俳句集団 縷縷 俳句展」(ギャラリー楽水、7月7日~8日・新宿矢来町95)の案内をいただいたので出かけた。案内状には、
 
 この度、私たちは新たに俳句集団 縷縷 を立ち上げました。細く長く続くようにとの祈りを込めて縷縷(るる)。
 七夕の日に俳句展を開催いたします。多くの皆様にご指導いただけれな幸いです。皆様のお越しを心よりお待ちいたしております。

 とあった。元は真砂女亡きあとの卯波で行われていた句会を中心に発足した会だそうであある。場所は神楽坂は新潮社の裏である(もちろん、ギャラリーから見れば、前が新潮社ということになる)。みなさん、世を忍ぶ仮の姿の俳号である。その一人一句を以下に挙げておこう。
本日8日限りの出会いだ。御用とお急ぎでない方は、どうぞ御覧あれ!



         蒼馬(そうば)氏にミニ色紙を揮毫していただく↑

  散弾銃膝に入道雲立ちぬ       田宗
  手賀沼や天使のはしご冬に入る    綾音
  数式を解く指細しソーダ水      古蝶
  千厩(せんまや)に芦毛一騎の冬銀河 五六歩
  新聞の刀を差して冬に入る      早桃
  楪や明日を流るる砂時計       栞葉
  あいたまた天に近づく若みどり    笑びん
  蠟梅やこの世の果ての躙口      蒼馬
  綿虫や生死(しょうじ)のけぶる長屋門 貫之
  冬薔薇や空(くう)に絵を描く老いた父 みおい
  着ぶくれて子のやはらかき爪を切る  唯我
  凍玻璃にザムザとなりて映りをり   櫻子
  無人駅徒歩三分の鯵フライ      よしゆき
  出し入れのたび夏蝶が滲みだし    織姫
  天赦日の生まれと笑ふパナマ帽    北江
  寒梅や声かけの「第一声」に迷う   千代 







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