大井恒行の日日彼是

-BLOG俳句新空間-Annex

2023年1月5日木曜日

小田島渚「撃たれたる記憶毛皮の全面に」(『羽化の街』)・・・

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 小田島渚第一句集『羽化の街』(現代俳句協会)、序は、高野ムツオ。栞は小林恭二「芋虫の咆哮」と穂村弘「幻視のリアリティー」。小林恭二は、   もう四十年以上前の話になるが、俳人の澤好摩さんのお宅によく転がりこんでいた。澤さん宅で希少な句集を読むのが何より愉しみだった。ある夜、澤さ...
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2023年1月4日水曜日

津髙里永子「掻き傷の赤さ目出度し松の内」(『句解』)・・

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   津髙里永子(俳句)・荒川健一(写真)『句解(KUDOKI)』(発行・現代俳句協会、発売・彩流社)、序は、山折哲雄「『口説き』ならぬ『句解』ー序にかえて」。その中に、 (前略) 世間を見渡すと、この寸法直しはいろんな場所ですこしずつ「縄張り」を広げているようだ。短歌の俳句化へ...
2023年1月3日火曜日

武馬久仁裕「国境の石に彫られた花一つ」(『八月、サハリン島』)・・

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  武馬久仁裕『八月、サハリン島』(私家版・しまうまプリント)、文庫版、32ページ、オールカラー、限定50部(2023年1月1日発行)。武馬久仁裕は2018年夏、サハリン(樺太)を訪ねた。           サハリンの夏の扉を軽く押す      久仁裕 「 2018年/八月一〇...
2023年1月2日月曜日

重富蒼子「蹴飛ばした夢が靴底に張り付いていた」(第5回口語俳句作品大賞)・・

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   第5回口語俳句作品大賞(主催・口語俳句振興会、後援・文學の森)の発表が、「原点」NO.11(口語俳句振興会会報、2022・12・26)で行われている。作品大賞に重富蒼子「蹴飛ばした夢」、奨励賞に小林万年青「起点」、久光良一「月の輪郭」、瀬戸優理子「もやしのひげ」が受賞してい...
2023年1月1日日曜日

大井恒行「愛ありせばかくも深く兎跳ぶ」(2023年元旦)・・

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    喪中につき、皆さまへの祝辞は叶いませんが、昨年中は、いろいろお世話になりました。    本年もよろしくお願いいたします。       愛ありせばかくも深く兎跳ぶ        恒行                                2023年1月1日     ...
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2022年12月31日土曜日

三橋敏雄「待遠しき俳句は我や四季の国」(『三橋敏雄の百句』より)・・

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    池田澄子『三橋敏雄の百句』(ふらんす堂)、巻末の「待遠しき俳句は我ー三橋敏雄」の中に、   敏雄の俳句との関わり方は、よい趣味、というものではなかった。よい趣味として程よい俳句に出会っていたなら深入りはしなかった筈。戦場の先輩から誘われて出会ったそれは、芸術の神の采配によ...
2022年12月30日金曜日

佐孝石画「冬木という眩しい肺が立っている」(『青草』)・・

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 佐孝石画第一句集『青草』(俳句同人誌「狼」編集室)、「序に代えて」は金子兜太、跋文は、松本勇二「眩しい肺」、石川青狼「佐孝石画句集『青草』」。金子兜太はその中で、     この道は夕焼けに毀されている  これは夏の焼けるような夕焼け。しかも他の何ものもなくて、道が一本ぐっとある...
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