「自由律俳句協会ニュースレター」NO.13(自由律俳句協会)、投句欄「自由律の泉」⑬には、会員の投句と前号「泉⑫より 一句鑑賞」がある。その中から、いくつかの句を、愚生好みで紹介しておきたい。
夜のしじまに転がっている文化鍋 野谷真治
日向の電車のゆりかごに眠っている 無 一
何もかもはっきりさせてしまった虫眼鏡だ 久光良一
不整脈を捕まえる心電図深夜の出勤 白松いちろう
「何もかもだめ」な日の心は紙風船 明日原夏斗
ひらり落葉が風に身をまかす夕焼け 富永鳩山
ブロック塀のすみっこからコスモス咲く 平岡久美子
空見上げもみじ葉のかるたとり 柳泉洞
約束は百年後ですキリコの街のかたつむり 井尾良子
★閑話休題・・山本つぼみ「おのが身にをはらぬ戦曳き泳ぐ」(「俳人『九条の会』通信」第24号より)・・
「俳人『九条の会』通信」第24号(「俳人『九条の会』」事務局)、その冒頭に、
二〇二一年の「新緑のつどい」は四月二五日に開催する予定で準備をすすめてきました。しかしコロナが蔓延して東京の緊急事態宣言が同日の四月二五日から発令されることになり、急遽、中止することになりました。昨年に続いて二回目の中止で本当に残念なんことでした。
その後、山本つぼみ様にはご講演をいただく予定だった内容をまとめていただきました。
海老名香葉子様には俳人「九条の会」呼びかけ人の飯田史朗さんと事務局から二人の計三人で、七月二八日にご自宅にお邪魔してお話を伺ってまいりました。
とあった。山本つぼみ講演録のなかから中から、いくつか句を挙げておきたい。
海よりは上がらぬ遺骨敗戦忌 つぼみ
群青に溶けし海兵敗戦忌
行暮れて白し原爆忌の噴水
八月十五日海の蒼茫きはまれり
老いてなほ残す反骨広島忌
また、本年の「新緑の集い」は来たる四月九日(土)に、講演は神野紗希(俳人)と小田川義和(憲法共同センター共同代表)で開催される予定だという。
☆俳人「九条の会」新緑の集い
・神野紗希「戦争を知らない私たちが、戦争の俳句を読む/詠むこと」
・小田川義和「憲法施行75年・壊憲から活憲の道にー政治の場で強まる改憲論議批判ともかかわって
・会場 北とぴあ・15階ペガサスホール 交通JR京浜東北線王子駅北口徒歩3分
東京メトロ南北線・王子駅5番出口直結
・参加費 1000円(当日受付)
・主催 俳人「九条の会」 114ー0022 北区王子本町1-28-14
電話03-3909-1228
芽夢野うのき「嘶くは白馬かナポレオン聖夜」↑
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