2014年7月6日日曜日

「鷹の百人」・・・


昨日は「鷹」50周年の祝賀会が東京會舘で行われた。
まずはお祝い申し上げたい。
その記念事業の一環で「鷹」2014年7月号別冊「鷹年譜・鷹の百人」を恵まれた。
それには、前主宰藤田湘子をはじめ飯島晴子、倉橋羊村、高山夕美(秦由美)、寺田絵津子、高野途上、飯名陽子(遠山陽子)、鳥海むねき、栗林千津、永島靖子、増山美島、星野石雀、大庭紫蓬、仁藤さくら、後藤綾子、四ッ谷龍、冬野虹、山地春眠子など挙げればきりがない懐かしくも錚々たるメンバーが代表的な15句と略歴、一句鑑賞が付されているのだから有難い。。鷹俳句賞受賞者を中心に編まれたとあるが、100人目は現主宰小川軽舟で99人目は、現編集長の高柳克弘である。
そうした百人のなかで、愚生がかつてもっとも注目していた俳人がしょうり大であった。しょうり大の本名は大塚勝利、最初にであったのは坪内捻典の「現代俳句」だったと思う。
「豈」創刊(1980年6月)同人であったが、同人名はあったものの創刊号に作品を発表し、以後その作品を見ることはかなわなかった。

   おどりこぼれて心と白しはなしやうぶ     
   津のまがも詩をなせ死後の枕にも
   群れてめじろ(・・・傍点あり)木にもろもろの晴れ間つくる
   雪景を近江にみたり人麻呂も
   
「鷹の百人」での句からは、
  
  老人の声に血のつく山ききよう
  つぐみとぶ重心はうす暗くなり
  肉声をのぼるサフランなどついに
  甲斐は雨さ渡る鵠(くい)のいや細し
  わたりどり抒情の僧を州にわたす


もう一つ。鷹創刊五十周年記念『季語別鷹俳句集』(ふらんす堂)には、春夏秋冬以外に雑の項目を巻尾に立てていて、そこに以下のしょうり大の句があった。

  こぶしこちさら他人をよそおう未明の種子
  山の鳥くだるに白い飯を盛る
  からすなど吊るされ飯を待つ老婆
  男らにたたみおもてのふちゆるび
  温度計のぼりつめたりもののかお

そうそう、思い出したことを一つ・・・
藤田湘子存命のときのことである。あるとき、愚生にこう尋ねた。
「お前のところに高山れおな、っているのがいるだろう。考え方が面白いね」。リップサービスだったかも知れないが、ああ、若い俳人のことまで、よく読んでいるな、と思たのだった。
また、「俳句空間」を愚生が継いで最初の特集が寺山修司の俳句だったが、それを湘子は新聞の時評いっぱいに書いて激励していただいたことを思い起こす。たぶんそれは、かつて「鷹」と「俳句評論」の若手が留学と称して句会などを相互に開いていたりしたこともあっての、亡き高柳重信系と思われた再生「俳句空間」への餞だったのだろう。
ともかく、れおなの話をして少し後だったか、高山れおなが「鷹」のコラムに執筆しているのを発見したのは・・

  

               ギンバイカ↑

  

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