本日、6月4日は麻風忌。菊地麻風は昭和57年80歳で他界し、今年は満33回目の忌であると嶋田麻紀「麻」5月号の後記に記してあった。その菩提寺の万昌院功運寺は牡丹園で名高かったという。菊地麻風自身は昭和3年より、渡辺水巴に師事し「曲水」同人。昭和23年には「曲水」雑詠欄選者となっている。
愚生が塚本邦雄の『百句燦々』で知っている齋藤空華「十薬のまだ一つ花十歪む」の『齋藤空華全句集』を編んだ一人が菊地麻風なのであった。
旅三日夜目にも白く牡丹散る 麻紀
「麻」編集長の松岡敬親は、少し変わった人物のように思える。芭蕉は芭蕉でも「芭蕉革命ー芭蕉キリシタン類族説への道ー」が連載されていて、博覧ぶりと独創的な見識には驚くばかりだ。また、「俳句これから」というのも敬親独特に見えて、実にまっとうなことが述べられている。引用したいがとても長くなるので、興味のある向きは「麻」誌を手に入れて読まれるとよい。その松浦敬親は1948年愛媛県生まれ、1994年から俳誌「麻」(主宰・嶋田麻紀)編集長とあった。その編集の在り様における誌面の使い方も普通の結社誌とは少し違うように思う。
例えば「坂口昌弘著『文人たちの俳句』を読む」の書評?が庭野治男をによって微に入り細に入って、その一冊のために7ページ強にも及んでいる。しかも末尾には編集長の評についてのコメントが付いているといった具合で、誌面全体のバランスをものともしない風情なのだ。それを自由にさせている主宰も太っ腹というか、エライと思わせる。
ジュウヤク↑
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