2015年11月29日日曜日
福田葉子「十七字みな伏せ字なれ三橋忌」(第127回「豈」句会)・・・
昨日28日(土)は「豈」恒例の忘年句会、筑紫磐井、池田澄子、関西からは堀本吟など、隔月ごとの句会には出られないが、この日だけは、出席する。
最高点は、上掲の句だが、投句短冊には前書きが三橋敏雄忌とあったが、清記のときには、断って前書きを外した。
たぶん、作者は上五・中七が三橋敏雄の句「十七字みな伏せ字なれ暮の春」からの本歌取りなので、前書きを付して盗作に近いと言われないように、挨拶されたのだろう。
句会に出席されなかったが懇親会(白金高輪・インドール)には池田澄子、群馬から北川美美など、また、外部からは西村麒麟夫妻、太田うさぎ各氏に参加いただいた。
三橋忌は12月1日。以下は句会の一人一句。
十七字みな伏せ字なれ三橋忌 福田葉子
咳の語尾ひとそれぞれの切字かな 照井三余
みのむしの蓑のとりどりパレコレ 羽村美和子
鷹となり一天の碧ほしいまゝ 堺谷真人
三の酉写楽の顔が世にあふれ 筑紫磐井
階段の糸抜いている閒石忌 堀本 吟
蜉蝣と向うのボクに会いにゆく 山本敏倖
難民はボートから見る三つ星 無時空 映
葱の世の香味俳味や豈の会 早瀬恵子
解かなくも
来たる寒暮の
解けずあり 酒巻英一郎
ひるの陽に白山茶花の女人哉 多仁 竝
容疑を掛けられどおし狂い花 小湊こぎく
ぼうっとしていても夜なべの母とポチ 川名つぎお
原セツ子死ぬ俳句をかまえ鎌倉へ 岩波光大
雪便りありて夜ながき三島忌や 大井恒行
農工大より↑
*閑話休題・・・
もう少しで第三回攝津幸彦記念賞が公表されるだろう。順調にいけば「豈」58号(本年下旬発行予定)で速報にて告知され、ブログ「俳句新空間」などでも発表される。詳細は「豈」次号59号(来夏発行予定)になるが・・・
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