2016年3月19日土曜日
阿部鬼九男(喜久夫)しのぶ会・・・
本日は、昨年12月19日、85歳にて逝去した「阿部喜久夫(俳号 阿部鬼九男)先生をしのぶ会」がNHK青山荘で行われた。実弟で遺族の阿部幸夫氏の希望もあって、ごくごくざっくばらんな偲ぶ会となった。午前中から降り続いていた雨も会の始まるころには小雨模様、散会の時には雨もあがり暖かい日射しさえさした。
約60余名の出席があったが、もっとも長く勤められたNHK学園関係、群馬県立伊勢崎高校の教え子の方々、そして俳句関係者。
俳句関係では遠路名古屋方面から中根唯生、山口可久實、小南千賀子、また、阿部鬼九男出身県の群馬からは林桂、水野真由美が参加した。また、長く句会活動をして同人誌も出されていたTe'RRA(テラ)の会の秋田博子、西口美江、篠原妙子、松本富貴、山岡愛子など仲間の皆さんには初めてお会いした。
「豈」のメンバーでは、福田葉子、川名つぎお、髙橋比呂子。「円錐」の澤好摩、今泉康弘、荒井みづえ、LOTUSからは若い表健太郎など・・・。
会は最初に、黙祷で冥福を祈ったのち、即、料理を楽しみながら歓談に入った。挨拶ではNHK学園関係から高橋敏夫氏が半世紀前のことと断られながらも、英語科同期の阿部喜久夫先生のほぼ全容をお話しして下さった。もう一人、NHK学園から川崎晃氏。伊勢崎高校の教え子を代表して岡田洋氏、しのぶ会の終盤では地元教え子の深山(みやま)会、首都圏でのいこい会の参加者全員で伊勢崎高校校歌を合唱された。
俳人からは、「俳句評論」でも一緒だった高橋龍氏と若い友人として阿部鬼九男論もある仁平勝氏がそれぞれエピソードを語った。
最後に遺族代表として阿部幸夫氏が兄弟であってなお兄のよく知らなかった面を教えてもらったと謝辞を述べられた。
思えば、昨年11月中旬、酒巻英一郎、救仁郷由美子と愚生が連絡の取れなくなった阿部鬼九男をアポイントもとれないまま、強引ともいえるような形で自宅を訪ねたおり、まさに偶然に近所住まいで鬼九男氏の病床の世話をされていた黒澤正一氏と駈けつけられた実弟の阿部幸夫氏に会わなければ(もっともそれが、永の別れになったのだが)、この偲ぶ会のお手伝いをすることもなかったに違いない。
先に身罷られたパート―ナーだった北森和美氏の看取りのために阿部鬼九男は,多摩豊ヶ丘貝取に同居された。今日はまた阿部鬼九男を囲んだ人々に引き合わせてれくれたのも最期の阿部鬼九男の配慮だったと思えば有り難い。
今は冥福を祈るのみである。有難うございました。
北齋や襖倒せば赫河原 鬼九男
世紀このしぎ焼きのノエシス・ノエマ
キエフなる天門に聴く春の雨
遺失物のごとき鴉を洗ひをる
ねむる家ねむらぬ家と溶けてゆく
晩節に少し余りて薬食ひ
ここで黄な太陽を出すキグレサーカス
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