2016年10月4日火曜日
田中千恵子「もう一列若葉の椅子を夢道らに」(「俳句人」NO.666・10月号)・・・
「俳句人」NO.666・10月号(新俳句人連盟)の特集は「70周年に寄せて」である。連盟外からは宮坂静生、秋尾敏、寺井谷子、前田弘、安西篤、沢田改司、大牧広、石寒太、田中陽、酒井弘司、山﨑十正、坪内稔典、山本つぼみ、筑紫磐井、中嶋鬼谷らの俳人に加え、日本民主主文学会、詩人会議、新日本人歌人協会、第五福竜丸平和協会などの団体からの祝辞が寄せられている。
それはそれで目出度く、尊いことなのであるが、愚生は、いつも本誌最初のグラビアぺージに掲載されている石川文洋の写真と文に目が行ってしまう。
連載「人生の転機」の22回目は、熾烈を極めている沖縄高江の「ヘリパッドに反対する人々」だった。
その冒頭に、
七八歳となった今は、残りの人生がどのくらいあるかは念頭になく、毎日毎日を懸命に生きるだけと思っている。八月一日に沖縄へ行き高江のヘリパッド(ヘリコプター着陸帯)建設に反対する人々を撮影した。
十日間で三〇四〇枚撮影。カメラマンとして自分でも納得できる活動だった。撮影した内容は、ヘリパッド反対者を押えるために安倍政府が派遣した機動隊の暴力。機動隊に守られた建設地へ砂利を運ぶトラック。建設を阻止しようとする座り込む人々の表情。
とあった。愚生も12,3年ほど前になるだろうか、沖縄平和行進に参加した折に、高江の現地に行った記憶がある。その頃は、オスプレイが配備されるという噂がいよいよ真実味を帯びて来るころだったように覚えている。
その石川文洋の裏のページの「四季彩々」は古沢太穂(1913~2000年)の色紙、
ロシア映画みてきて冬のにんじん太し 太穂
以下は古沢太穂句抄から、
啄木忌春田へ灯す君らの寮
白蓮白(しろはすしろ)シャツ彼我ひるがえり内灘へ
蜂飼いのアカシアいま花日本海
因みに「新俳句人」創立70周年記念祝賀会が、来る10月9日(日)、東京ガーデンパレスに於て、開催される。
アゼリア↑
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