有賀真澄↑
菊地拓史↑
稲垣足穂↑
有賀真澄から案内をいただいた「TARUHO-稲垣足穂の愛した小宇宙(コスモ)とエロス」展(於:スパンアートギャラリ―・銀座2-2-18)11月18日(土)~11月28日(火)11時~19時に、創立70周年記念・第54回現代俳句全国大会に出席した帰路に立ち寄った。足穂からの種村季弘宛のハガキや「女性には身だしなみ男性には道徳」と書かれた短冊など、じつに興味深いものだった。愚生がかつて名を知っていた立石修志、中村宏、森ヒロコのものも展示されていて、ライトを付けてみる作品では、不器用な愚生には、上手く見えなかった作品では、菊地拓史氏(名刺を交換)が説明をして下さったり、短いながら有意義な時間を過ごさせてもらった。
左から神野紗希・宇多喜代子・夏井いつき・岸本尚毅・渡辺誠一郎・小林貴子↑
★閑話休題・・・
創立七十周年記念全国俳句大会(帝国ホテル)では、全国大会賞に以下の二作品が選ばれた。
被爆胎児のわれを陽子と呼びし父 宮崎市 福富健男
田螺鳴くまるごと村の捨てられて 豊能郡 原田タキ子
因みに一般選者だった愚生が選んだ特選1位句は、
おことばの真意とどかぬ夏の雲 松下けん (4点)
特選に選んだ句は、
わたくしの敗戦忌まで行ってくる 山本敏倖 (5点)
小鳥来るペイネの胸の小窓にも 窪田英治 (2点)
夏の空パントマイムのホームラン 前田猫佳 (3点)
梅雨闇のフクシマ非常口がない 北村美都子 (秀逸賞)
講演とシンポジウムのテーマは「俳句の未来、季語の未来」。講演は宇多喜代子、パネリストは夏井いつき・岸本尚毅・渡辺誠一郎・小林貴子、司会に神野紗希だった。
この方はいずれ「現代俳句」で記録が掲載されると思うが、「季語とは記憶の再生装置である」、「日々のくり返しこそが季語の現場」「歳時記があって季語があるのではない、季語があって歳時記が出来上がる」「季語集のことを死語集、隠語集という人もいる」、「地貌季語運動」など、それぞれに興味深い話があった。
愚生は、記念式典、懇親会は失礼したが、その前段の時間に、地下の「とらや」でお茶を飲んでいたら、黒田杏子、黒田勝雄、鳥居真里子、さらに角谷昌子など現俳協ではない人たちとも偶然に会い、お話ができ、しばし楽しい時を過ごした。
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