第40回・8月20日付け、メール×郵便切手「ことごと句会」、兼題は「燃」+雑詠3句。以下に一人一句と寸評を挙げておこう。
夏空を雲詠(うた)いゆく自由律 渡辺信子
棚田へのエール高らか鰯雲 江良純雄
蜘蛛の囲を壊した指のささくれる 渡邉樹音
白粉花折れば音する恥ずかしさ らふ亜沙弥
照り降りててりふりてりふり秋に入る 金田一剛
水打って老舗蕎麦屋のオーラかな 武藤 幹
笑う女に気後れする夏男 照井三余
汝と我不在の秋の陽がのぼる 大井恒行
★寸評・・・
・「鬼灯のタイムカプセル・・」ー未だに廃れぬ鬼灯市。そうか!タイムカプセルだったんだ。妙に納得させられる!!(幹)。
・「夏空を・・」ー自由律はデタラメに非ず。大気の法則の中での自由な動きの雲。俳句もかくありたい(純雄)。自由奔放が羨ましい(樹音)。
・「棚田へ・・」ー全天にいわし雲、地には整然たる棚田、まさに日本の秋の原風景ですね(信子)。
・「蜘蛛の囲を・・」ー指のささくれは雲の囲の幾何より他にありそう(三余)。
・「白粉花・・」ー臆病・内気etcの花言葉。下句の「恥ずかしさ」が巧い!(幹)
・「照り降り・・」ーまさにそんなリズムの、心定まらない8月でした(信子)。
・「水打つて・・」ーいかにもありそうな光景ではある(恒行)。
・「笑う女に・・」ー何事も笑い飛ばしている女、いつもメソメソしているのは夏痩せ男か(恒行)。
・「汝と我・・」ー妻 由美子さまへの追悼の句とよみました。ことごと句会一同、心より御悔み申し上げます(剛)。
他に、句会報に献句として、一句したためられていたので、記しておきたい。
救仁郷由美子 様
初めて句会でお逢いしたときから、
小柄な身体一杯に炸裂するエネルギーを感じていました。合掌。
救仁郷の昇天盛夏(なつ)の天を衝く 武藤 幹
(献句、有難うございました。恐縮至極・・・大井恒行拝)
於:ギャラリーランズエンド↑
★閑話休題・・夏石番矢「月光を堪え忍ぶやまここへ来い」・・(夏石番矢の俳句系アート)、(姫路文学館・夏石番矢展)・・
夏石番矢の案内によると、淳心学院中学生。高校生時代に6年間通学した姫路の、世界遺産姫路城近くの二会場で、夏石番矢の展覧会などが開催されるという。ギャラリーランズエンドには午後1時から6時まで、9月26日(月)28日(水)を除く、9月23日(金・祝)から10月2日(日)まで在廊予定だそうである。
・夏石番矢展「俳人夏石番矢のパンデミック下でのたたかいー『世界俳句』を主導してー」
2022年9月10日(土)~10月10日(日)午前10時~午後5時、無料。於:姫路文学館南館1fさんかくギャラリー(電話079-293-8228)。
・「夏石番矢の俳句アート系」展 掛軸。巻物、俳画、色紙、オブジェなど82点展示販売。
2022年9月23日(金・祝)~10月2日(日)、11時~18時、入場無料。水曜日休。
於:ギャラリー ランズエンド(電話079-291-2208)
「俳句朗読ととトーク」9月23日(金祝)14時~17時
・講演 夏石番矢「わが俳句軌跡の半世紀を語るーうなる川から世界俳句へ」
2022年9月26日(月)13時30分~於:姫路文学学校準備室 ミュージック&ブックカフェギャラリー2階
・夏石番矢を囲む会 2022年10月1日(土)18時~(会場未定)
撮影・中西ひろ美「秋はすぐ冬になるので一休み」↑
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