「現代俳句」8月号は、〈金子兜太の「戦争と俳句」を読む〉と「八月を詠む」の特別作品特集だ。
巻頭言の「直線曲線」は和田照海が「八月に想う」と題して今年第24回を迎える「ヒロシマ平和祈念俳句大会」について紹介している。
まず、金子兜太の「戦争と俳句」自選10句を読み解いてみせたのは安西篤。他の一句鑑賞は宇多喜代子、大牧広、高野ムツオ、石寒太、鳴戸奈菜、宮崎斗士、寺井谷子の各氏。
特別作品から一句づつと金子兜太自選句から以下に挙げておこう。
わが晩年などと気取りてあぁ暑し 池田澄子
八月や死者も生者も水を欲る 石倉夏生
なきすめる銀河の果てに祈りましょう 大井恒行
直瀑よ この垂直の昏倒よ 高岡 修
いきどほることもかなしくカンナ燃ゆ 豊田都峰
八月の水を無傷にしておけり 松井国央
蟻の列自衛といえばどこまでも 松田ひろむ
おおかたは泥濘のいろ八月忌 山崎 聰
今も余震の原曝の国夏がらす 金子兜太
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