2020年3月2日月曜日

阿部青鞋「うかんむりのそらを見乍ら散歩する」(「垂人」37より)・・



 「垂人」37(編集・発行 中西ひろ美、広瀬ちえみ)、毎号なかなかの充実ぶりだが、今号では、佛渕雀羅「町田市市民連句大会パネルデスカッション『連句はどこへ』(一)企画者の一人として」を、愚生は門外漢なので気楽に面白く読ませてもらった。その報告のなかで、中西ひろ美が挙げていたのが、ブログタイトルにした青鞋の「うかんむりそらを見乍ら散歩する」の句である。
   町田市文学館の活動の柱の一つとして、江戸時代に町田にいた俳諧師、五十嵐梅夫・浜藻にちなんで、連句の普及活動があるという。

 開館後も、町田連句を楽しむ会や季語研究会のお力添えで、「市民連句大会」や「連句入門講座」を毎年開催し、連句通信「風時計」を毎月発行するなど、館としてもそれなりに活動を重ねてきました。その結果、連句の会に参加するメンバーも、少しずつですが増えています。

 とあった。そして、末尾あたりに、

 (前略)この大会を「季語研究会会報」第一七二号にリポートされている浅賀丁那氏は、現在の連句界に連句批評の場が乏しいことを書いています。(中略)
 穏やかな書きぶりですが、批評が育っていない現代連句の実情は深刻です。このことにしっかり向き合うことも又現代連句の課題といえます。

 とも記されている。ともあれ、以下に同号よりの一人一句を挙げておこう。


  おしくらまんぢゆうみんな叫んでゐたりけり   川村研治
  梟の森よりもどるブーメラン         ますだかも
  かすかではあるが香りに希望あり       高橋かづき 
  冬長し追い込まれゆく水たまり         野口 裕
  となり家へゲームしようと上がり込む     中西ひろ美
  時計台千年紀(ミレニアム)さへ二昔      渡辺信明
  サモトラケのニケの首あり穴惑い        坂間恒子
  花だよりおふくろさまをリヤカーに       鈴木純一
  レノンの忌盗んだ恋のつかい道         中内火星
  みしみしとしているところまた泣かす     広瀬ちえみ  



撮影・鈴木純一「向きかへて二日の桃のひらくとか」↑

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