2019年9月30日月曜日

猫翁「異界への閂とばす野分かな」(第150回「豈」東京句会)・・



 昨日、「豈」句会としては恒例の隔月最終土曜日ではなく、いつもとは違う曜日、29日(日)の第150回「豈」東京句会(於:白金台いきいきプラザ)だった。いつもは点がばらけるのだが、珍しく、ブログタイトルにした句が、参加者13名の過半数を制しての最高点句になった。以下に一人一句を挙げておきたい。

   眼下の敵はぼくら疾走の刈田       川名つぎお
   白露にふれる指先生きんかな        早瀬恵子
   秋思とは二センチほどの椅子の距離     渕上信子
   跳ねるまま冷凍となる鰯かな       伊藤左知子
   止まり木の隣は幽霊夏のBAR       武藤 幹
   愛し人と乞食したや曼珠沙華        猫 翁
   まだ若き九月の森のうらおもて      小湊こぎく
   試験管の五本目秋になりました      羽村美和子
   感情を操る練習秋の雲          杉本青三郎 
   搬び来し己を佇(た)たせ南風(まじ) 打田峨者ん
   鰯雲寄らで去りゆく氣比の浦         登羊亭
   一抱へ備前に活けし吾亦紅        笠原タカ子
   秋 一行で佇つにんげん詩         大井恒行





★閑話休題・・成沢洋子「夾竹桃白昼の白さえわたり」(府中市中央文化センター地域文化祭・府中中央俳句会)・・・

28日(土)、29日(日)の両日は、愚生がシルバー人材センターで施設管理を請け負っている府中市中央文化センターの地域文化祭だった。各種団体の日頃の活動の成果が展示物として公開されている。その中に中央俳句会の短冊のコーナーがあり、かつその中の一人が、「ひらく会」に欠かさず参加されている愚生と同じ府中市シルバー人材センターの会員、理事でもある成沢洋子。中央俳句会は、愚生がかつて地域の労働組合に所属していたときに、縁のあった元衆議院議員の常松ひろしの俳句会でもあるらしい。短冊には、

  道三筋川二筋の他青田     ひろし

の句があった。



撮影・葛城綾呂「あら、見てたのネ~」

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