2019年10月19日土曜日

川島紘一「婆(ばば)独(ひと)り男仕事や冬構」(第196回「遊句会」)・・



 一昨日は、第196回遊句会(於:たい乃家)だった。句会の連衆は、先師・坂東孫太郎師匠の命日にちなみ墓参を済まされて来られたので、愚生が会場に着いたときには、すでに皆さんは勢揃いされていた。以下に一人一句を挙げておこう。今月の兼題は、冬構え・凩・こんにゃく。

  凩をびんに閉じこめもっている    原島なほみ
  木枯し諍(いさか)ふ木々の声高し    山田浩明
  冬構え鉢植えふたつ処分せり       村上直樹
  凩に言葉飛ばされ二人連れ         石川耕治
  四本のウオッカ買ひて冬構え      武藤 幹
  遺言を書き直しての冬構え       渡辺 保
  蒟蒻や人の見難(にく)き裏表      石原友夫
  ユニクロの今日のチラシの冬構え   植松隆一郎
  ネコになろ床暖房の冬構え     たなべきよみ
  凩の風によろける酒看板        前田勝己 
  蒟蒻や脇(ワキ)の主役(シテ)なり鍋料理  石飛公也
  木枯や被災住宅吹き抜ける       川島紘一
  冬構え祖父の頃から来る庭師      天畠良光
  父はこんにゃく母もこんにゃく遊べとよ 大井恒行
 
☆欠席投句・・ベスト1チョイス・・・

  木枯しや明治通りの女子社員    春風亭昇吉
  凩や風は螺旋の束となる       林 桂子
  板塀の補修は確冬構         加藤智也

次回は、11月21日(木)、兼題は、蒲団・顔見世・山茶花。


  

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