昨日、19日(土)は、第9回ことごと句会(於:ルノアール新宿区役所横店)だった。以下に一人一句挙げておこう。兼題一句は(青・蒼・碧・藍)。
大佐渡と小佐渡山間(やまあい)子守柿 銀 畑二
ちんまり風見鶏潮風に錆し 照井三余
ピアニスト見えぬ手で抱く赤い薔薇 たなべきよみ
黙劇や「おかしみ」「怖さ」里神楽 武藤 幹
街角より白泉の猫丘を見る 大井恒行
★閑話休題・・・山頭女「ドサ回り戦後生まれの敗戦日」(藤田三保子俳句絵展)・・・
愚生は、昔に比べると、都内に出ることもめっきり少なくなってきたが、この日は、ことごと句会を終えて、その足を延ばして日暮里の藤田三保子俳句絵展〈於:スタジオムジカ・~23日(水)〉に顏を出した久しぶりで藤田三保子に会った。会場のスタジオムジカは、「丘のうえ工房ムジカ」内にある。詩人の葛原りょう、またの名を髙坂明良(歌人・俳人)の経営する工房・スタジオであり、スナックでもある。当然ながら句会・歌会のためのスペースもとれる。本棚には攝津幸彦の『鹿々集』(サイン本)や出たばかりの藤原月彦全句集もあった。中でも懐かしかったのは福島泰樹「月光」の巻揃いだった。愚生も創刊号も含め幾度か寄稿した記憶がある。装幀の間村俊一、当時は飯田橋に事務所があり、何度かお邪魔もした。もう、20年以上前のことである。
しやぼん玉 空割れないやうに割れた 髙坂明良
箱がある薔薇で溢れさせたい
(「ムジカ」2号より)
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