2022年1月16日日曜日

池田澄子「私生きてる春キャベツ嵩張る」(「東京新聞」夕刊、1月15日・土)・・


 昨日の「東京新聞」夕刊(2022年1月15日)の「土曜訪問」の記事は池田澄子。昨年はとにかくいそがしく、雑誌などに発表した句は350句以上になるという。記事中には、


 俳句とで出会ったのは三十八歳の時、毎日新聞の記者だった夫の転勤で横浜に住んでいたころ、俳句雑誌で見た阿部完市のさん(一九二八~二〇〇九年)の難解な句に「こういうのも俳句なんだ」と衝撃を受けた。以来「毎日、、俳句のことを考えてる」。

 敬愛する師・三橋敏雄さん(一九二〇~二〇〇一年)には「今までにない新しいものでなければ意味がない」と教えを受けた。(中略)

 俳句を始めて四十五年。池田さんは「何を書くかを考えることが、俳句を書くということ。一句一句悩んで、じたばたしてる。でもね。こう書けばいいとわかったと思ってしまったら、もう終わりかなと思ってるの」率直に語る。(中略)

「知らないところを知りたい。それには、分からないところから、無心に一句を書くしかないかなって。せっかく年取ったんだから、年を取らないと詠めない句というのが詠めれば一番ありがたいよね。これから私、何書くんだろう、どういう書き方をするんだろうって、興味津々だわ」


 とあった。ともあれ、記事中のたの句を挙げておこう。


   じゃんけんで負けて蛍に生まれたの

   前へススメ前へススミテ還ラザル

   初明り地球に人も寝て起きて

   春寒の火を消す思ってます思ってます

   本当は逢いたし拝復蟬しぐれ



          芽夢野うのき「野水仙どこまでも添い野より風」↑

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