8月26日は旧暦ながら森川許六の忌日である。「去来抄」の巻尾には、許六(きょりく)「
十団子(とをだご)
も小粒になりぬ秋の風」が置かれ、
「先師曰、此句しほり有と評し給ひしと也。惣じて句の寂ビ・位・細み・しほりの事は、言語筆頭に應しがたし」とある。
あるいは、また、江戸に滞在していた許六が彦根に帰る折に、餞別に送った「許六離別ノ詞」(芭蕉文集)には、有名な「
予が風雅は夏炉冬扇のごとし。衆にさかひて用る所なし」と述べられている。
愚生は現物を見たことはないが、許六画で「芭蕉行脚の図」が天理図書館にあるらしい(写真上)。
「十団子」は東海道宇津谷峠の茶店の団子で、静岡県の岡部と丸子の宿の間にある。愚生が先年、文學の森に勤めていた頃、編集長・林誠司が東海道を休日ごとに歩いていて、現在では当地の名物になっている十団子を食べた話を聞いた。その林編集長は東海道を踏破したのちは中仙道を歩いていたが、その後の消息は聞いていない。
ムカゴ↑
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