2014年11月29日土曜日

堺谷真人「大ぶりの鑰(かぎ)もて閉づる枯野かな」・・・




本日は、恒例の「豈」忘年句会・懇親会だった。遠くは関西から堀本吟も参加した。
いつもとは違って2句出し5句選である。
以下に一人一句(最高点の堺谷真人は敬意を表して掲出より別の一句)を記す。

    繙けばどれも偽史なり鱶煮られ          堺谷真人
    神の留守ワイフの紐が見つからぬ        小湊こぎく
    葱の鞭ときおり使う老婆いて            福田葉子
    古文書の熾火(おきび)を探す冬ざるる      植松七風姿
    ふゆざくら同じ話をいくたびも            鈴木純一

    置く波の
    波を洩き去る
    覚悟あり                        酒巻英一郎

    柊がよく似合ふ死は真盛り             筑紫磐井
    冬眠に付けと自分に打診せり           川名つぎお
    ゴリラのデコピン熊の肝つぶれる         多仁 竝
    ああ死骸 仰向きて蟬 そわ謀反         岩波光大
    箱庭にファンキーな雪降っている         中戸川奈津実
    ふるさとは裏葉色なりくぐらねばならぬ      高橋比呂子
    メジャーコードの追悼の唄冬薔薇         曲 風彦
    虎耳草(ユキノシタ)刀自は蓬髪耳尖る      堀本 吟
    風花や川の流れが細く淀              照井三余
    クリスマス噴火ながらにやってくる        早瀬恵子
    虚舟(むなしぶね)漕ぎつつ隊を崩さざる    大井恒行 

懇親会には、池田澄子、北川美美の両名も駆けつけた。
皆さん、よいお年をお迎え下さい。
          


  

   

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