2017年10月30日月曜日

青木一夫「魚焼く煙の中の敗戦日」(第53回府中市民芸術文化祭俳句大会)・・

 

 昨日は台風22号が通過する豪雨のなか、川崎兵右衛門没後250年記念事業・第53回府中市民芸術祭俳句大会(府中市俳句連盟・会長笹木弘)、於:府中グリーンプラザが開催された。悪天候にも関わらず当日席題句会「秋の雨」「秋刀魚」に、熱心に投句が行われた。
 愚生はといえば数日前から風邪熱によりダウン、従って、本俳句大会当日までのプライベートな予定はすべてキャンセルして、この日だけはと薬石の世話になりながら、少しの講評も出来るくらいに喉も回復して、何とか体調も戻すことが出来て、ホッとした。
 ブログタイトルに挙げたのは事前投句の愚生の特選句である。特選3句を選んだのだが、あと一句は、先週に行われた第55回日野市市民文化祭俳句大会の入賞作品とダブリ、取り消しとなったため、残る愚生の特選句は、

  ビルの窓ビルに映して風秋意      田中朋子

である。また、当日の句で特選に選んだ句は、

  揚げ舟に音を滑らす秋の雨      松川洋酔

他に、二句を選んだのだが、作者の姓は記録したものの、名を入れず、フルネームを記すの怠ったので、このブログでは失礼させていただく。
 また、愚生は、当日席題の一つ「秋の雨」で、

   秋の雨 欅心もその中に     大井恒行

 の挨拶句を作ったが、参加者互選で虚しく無点、涙の雨となった。
 ともあれ、悪天候にも関わらず会場は盛り上がった。しかも、愚生が府中市民になって約8年、地域の皆さんとこのたびようやく俳句の縁ができて感謝している。
 ちなみに当日発表された大会事前投句の成績を以下に記しておきたい。

 市内の部
  1位   新涼や寝たりて軽き膝頭      村田のぼる
  2位   ゆで玉子つるんとむけて夏果てる  島﨑栄子 
  3位   千枚を一つながりに青田風     渡辺喬子
 市外の部
  1位   どの水に入れもなじむ水中花    青木一夫
  2位   小児病棟鶴の羽音の銀漢へ     林冨美子
  3位   圧手入れ脚立の下に父の声     飯田康酔

  7位   秋高し歩いて帰る競走馬      森羽久衣
  8位   遊ぶ風けふも来てゐる秋桜     酒井 努
  9位   たましいの青ざめるまで水を打つ  佐々木克子
 10位   蛇穴に入る後ろ手に戸を閉めて   住 落米
 11位   敬老日妻の好みのタイ締めて    橋山紫幹
 12位   湧き水のあふれる桶の新豆腐    中田愛子
 13位   霧深き街燈の黙木々の黙      日吉怜子
 14位   開かれし海図一枚涼新た      鍬守裕子
 15位   山門に雨やり過ごす秋彼岸     江橋恒男  



   

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