2019年11月24日日曜日

中山よしこ「顔見世や足袋を干したる楽屋裏」(第197回「遊句会」)・・・

 
撮影・渡辺保↑


 21日(木)は、第197回遊句会(於:たい乃家)だった。兼題は蒲団・顔見世・山茶花・当季雜詠。一人一句を以下に挙げておこう。

  山茶花や踏み散らかして熊とほる        石原友夫
  世拗(よす)ね人蒲団被(かぶ)りて夢を食ふ  武藤 幹
  祖母仕立て母の繕う綿(わた)蒲団       天畠良光
  山茶花や一枝凛(りん)と侘(わ)び茶席    川島紘一
  山茶花を描いても詠んでも下手だなあ      渡辺 保
  山茶花や幼馴染みに会える道         中山よしこ
  笑み浮かべ寝顔ほっこり羽布団         前田勝己
  吾子ふたり「顔見世」頃に産まれけり      村上直樹
  メルヘンの国へ漕ぎ出せ干蒲団        山口美々子
  母逝きて陽溜(ひだ)め布団も温からず     石飛公也
  終電と言い訳しつつ出る蒲団          山田浩明
  香港革命白山茶花の散り敷ける         大井恒行
  
☆番外欠席投句・・・・

  山茶花のホームのマドンナ最高齢        林 桂子
  布団から逃亡できず遅刻です         原島なほみ
  顔見世や柝(き)の音に返す咳ひとつ      石川耕治
  山茶花の垣のあいだに猫がいる        春風亭昇吉
  顔見世や贔屓も競う大向こう          橋本 明
  山茶花や北風忍ぶ庭の隅            加藤智也 

 次回は12月19日(木)、兼題は虎落笛(もがりぶえ)・日記買う・鷦鷯(みそさざい・三十三才)、当季雑詠。 


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