前回に引き続き、送られてきた愚生のファイルからまったく失念していた「季刊・俳句誌 山猫」(1990年夏・創刊号)を書き留めておこう。
俳句誌といっても表紙を入れてもわずか6ページのホッチキス止めの冊子である。
山内将史は「琴座」所属の後は、こうして、今にいたるまで個人で句を書き、発表し続けている(いまはハガキつうしん)。
従って句集『地獄』と言っても29句を搭載するばかりだ。
他には喜多昭夫の短歌が前書きの様に一首、引用されている。
さよならは手をあげて言ふ君たちがああそんなにもジグザグする 喜多昭夫
そして、それに付けられた山内将史の句が、
手を挙げて岸上が来る桜かな 将史
いつまでも手はさよならのかたちかな
他にいくつか挙げよう。
幽霊の美貌したたるほかはなし
合はせ鏡の列の一人が歩み去る
桜しべ降るや無人の滑り台
桜の実↑
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