2017年5月6日土曜日

小池正博「明るさは退却戦のせいだろう」(「川柳トーク 瀬戸夏子は川柳を荒らすな」より)・・


      パネリスト・左より小池正博・瀬戸夏子・柳本々々・兵頭全郎↑

 本日、中野サンプラザで行われた「川柳トーク 瀬戸夏子は川柳を荒らすな」(主催、瀬戸夏子・小池正博)に行った。トークの第一部は、瀬戸夏子VS小池正博対談「誘い~現代川柳を知らずに短詩型文芸は語れない」、第二部は第一部の二名に、柳本々々と兵頭全郎を加えた4名で「作品~現代川柳を読んでみよう」で各人の選んだ川柳各10句をテキストに話がすすめられた。
休憩をはさんだミニ句会では、兼題「印」による、川柳の句会のやり方が披露された。選者による読み上げ(披講)と作者の名乗りとその名前をさらに追認記録する様が、愚生のような門外漢には、なるほど・・・ものだった。
 短歌、俳句よりも題詠の伝統はむしろ川柳に引き継がれているのではないかと思わせた。会場には100名弱がいたと思うが、歌人、俳人、川柳人・・とはいえ、圧倒的に若い世代の熱気が勝っていた感じだった。
 愚生はといえば、久しぶりに、パネリストの小池正博はもちろんだが、江田浩司、三宅やよい、藤原龍一郎、堺谷真人、橋本直などに会うことができた。
このトークの詳細や選句の結果などは「川柳スパイラル」ホームページに掲載されるそうである。




 若い世代繋がりで思い出したのだが、「俳句アルファ」(毎日新聞社)4・5月号は「明日を担う俳人」、「鳥居真里子の世界(自選200句+論は田中亜美)」の特集であった。なかでも「明日を担う俳人」は、昭和40年以降平成生まれ俳人78名の代表句5句、略歴、俳句に対するモットーなどが作者近影とともに紹介されいる。有望株ばかりだから、とりあえず現俳壇若手の縮図にはちがいないと思われる。
 とりあえず、「豈」同人の一人一句を以下に紹介しよう。

  いはれなくてもあれはおほかみの匂ひ   青山茂根
  海嶺に次の人類眠る春            橋本 直
  げんぱつ は おとな の あそび ぜんゑい も
                       高山れおな
  地平しずか人間のいない終戦日      宇井十間
  人類に空爆のある雑煮かな        関 悦史
  雪遊びしてゐる声が空からも        関根かな



  

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