一昨日、4月18日(木)は、第190回遊句会(於:たい乃家)だった。兼題は、囀り・山葵・卯波。一人一句を以下に挙げておこう。
アートでディレクター「石飛公也」曰く
山葵には明朝体が良く似合ふ 村上直樹
卯波立つ灯台守のいた岬 中山よしこ
囀りも訛(なま)りて聞こゆ鄙の宿 橋本 明
災八年破船を洗う卯波かな 川島紘一
とは言えどチューブの山葵の恋の果て 原島なほみ
えべっさん卯波に乗って鯛を抱き 渡辺 保
囀りをぬけて牧野の牛帰る 山口美々子
山葵にも瞬間芸となる甘み たなべきよみ
幸あれと卯波にのりて令和来ぬ 石川耕治
今は凪(なぎ)辺野古竹島卯波立つ 天畠良光
「生検」の白黒つく日卯波立つ 武藤 幹
カフェテリア言葉途絶えて卯波立つ 山田浩明
囀りや忘れられたる遊園地 石原友夫
卯波これフィッシュボーンアンテナに似る 大井恒行
☆番外欠席投句☆
島を出る子等追ひかける卯波かな 林 桂子
卯波立つペットボトルのサーフィン 加藤智也
信濃来て蕎麦の切れはし新わさび 春風亭昇吉
囀りにとけいる森の青さかな 前田勝己
番外欠席投句の一句目「島を出る」には、出席者中、圧倒的な11名の票を集めた。本句会、欠席投句史上最高得点とのことだった。次回、191回遊句会の兼題は、薫風・風呂・牡丹。
★閑話休題・・江良純雄「陽炎の向こうで鴉魔女となる」(元夢座第三回定例句会)・・
愚生も、このところ句会への参加が少し増えて(もちろん、俳人としては、他の人達に比べて圧倒的に少ないのだが)、本日、4月20日(土)も、元「夢座」のメンバーと句会をした。
1987年3月、紀伊國屋書店地下のカレー屋で発足した「夢座」句会が、先日、31年の歩みに一区切りつけて、解散し、元夢座句会のみは継続されている。近々、ニュースタートを切るための会の名、運営方が決まるらしい。元「夢座」代表の渡邉樹音は、投句せず、選句のみの参加だった。雑詠3句持ち寄り、席題一句は「鴉・烏」。
以下に一人一句を挙げておこう。
あらぶきしとどまりにほふ三椏の花 照井三余
五月病まさかの眉の置きどころ 江良純雄
銀幕に春の雪降るエンドロール 銀 畑二
うとうとに烏兎怱々よ春の母 大井恒行
次回は、5月18日(土)、ルノアール小滝橋店にて開催予定。
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