「月刊 俳句通信紙「こんちえると」第44号(牛歩屋主人)、ブログタイトルにした句は、「大牧広三回忌記念俳句大会」の愚生が天に選んだものである。じつは愚生は選句の締め切り日を失念し、送稿した折は、間に合わなければ、ボツにて異存なし、としたためたのだったのが、義理堅くも、別建てになるにもかかわらず、一号遅れの本第44号に、わざわざ掲載されたのである。恐縮のほかはない。従って、愚生が選んだ大会の天・地・人の句を以下に挙げておきたい。いずれも師の大牧広の句が下敷きになっていよう。
天・広忌やにつぽん戦後のままでいい 高橋まさお
地・どの路地も輝く海へ大牧忌 福田久司
人・その地平信じて立ちぬ広の忌 林みよ子
「こんつえると」は牛歩屋主人こと関根どうほうの月刊通信紙と銘うたれているが、師・大牧広の顕彰のために、すべてが費やされているようにも思える誌である。そのコンセプトは「私と時代を視つめ 生きている証しを詠む/詠みと読みの協奏/いのちの一句募集」と記されている。本号の特集は「追悼 伏見芳村」。また、変ったところでは、特別寄稿として武良竜彦「髙野ムツオの震災詠総括7」の連載があある。また、高橋まさお「時事詠を読む(二十七)」、関根道豊「時評もどき・六月」では、各新聞俳壇選者が採った時事詠句が掲載されている。それにはまた、「今泉康弘著『渡邊白泉の句と真実ー〈戦争が廊下の奥に立つてゐた〉のその後』を読む 2」も紹介されている。ともあれ,本誌より「こんちえると俳壇(雑詠)」第25回の句と追悼の伏見芳村の句を以下に挙げておこう。
人生の放課後にゐてかき氷 田村専一
その先は断崖といふ沖縄忌 池田和人
健忘といふ贅沢よハンモック 木村晋介
あいさつは予約とれたかあつぱつぱ 村田妙子
小太りの金魚育てて老い二人 小山いたる
またの世はギリシアの辺りで金魚売 伏見芳村
★閑話休題・・・加藤郁乎「長生きは淋しきものよ椒酒くむ」・・・
加藤郁乎からいただいた便り(椒酒だから賀状・2008年)、左上に「知友次々となくなり 話相手すくなきが淋し」と記されている。郁乎はこの4年後(2012年5月16日)に亡くなる。享年83。
芽夢野うのき「桔梗一本机上にはるかなる岬」↑
こんちえると 発音はコンチェルトですか?教えてください。ヨロシクお願いいたします
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