「篠」200号記念号(篠の会発行所)、「篠(すず)」200号、再来年は創刊40周年という。辻村麻乃「二百号を迎えて」に、
「篠」を続けて行くということは、この舟に乗り合わせる会員の皆さんを沈めないように大きな海へ導いて行くことだと思っている。道先案内人として常に海や空の状況を考慮に入れつつ、より良い道を進んで行かなくてはならない。
とあった。特別寄稿に、岩淵喜代子「俳句は必死の遊び」、林誠司「俳諧自由と麻乃俳句」。ともあれ、以下に、主宰の辻村麻乃作品「オラトリオ」からと、「二百号の寄せて」などから、一人一句を挙げておきたい。
凩や真夜の底ひを掬うては 辻村麻乃
故木村リュウジ君へ
木の幹になりたがり逝く龍天に
春暁篠の触れ合う音確と 宇多喜代子
篠の子や入江名残りの小埼沼 能村研三
大枝を揺さぶつて桜満つるかな 雨宮きぬよ
すみずみに篠の喜色や風光る 上田日差子
澎湃ときらめく篠や春闌けぬ 奥坂まや
うこぎ摘む指に棘の仕業かな 関島敦司
知恵の輪のほどけやすさも春愁 助川伸哉
濡れ落葉オークル系にくくりをり 渡辺優子
木々も人も氷柱に灯る点描画 歌代美遥
先生の面影梅の南部坂 山野邉茂
風光るペットボトルの作る虹 谷原恵理子
芽夢野うのき「内輪の話少しうつくし車輪梅」↑
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