「祭演」65号(ムニ工房)、特集は、森須蘭の第4回口語俳句作品大賞受賞作「木のベンチ」と 成宮颯の第三次ノミネート作品「深海魚」。論考は、藤田踏青「『連星の輝きー第四回口語作品大賞』寸感」、田中信克「『木のベンチ』と『深海魚』:進行形の魅力」、萩山栄一「ファンタジー俳句の可能性ー森須蘭氏の俳句の魅力」である。他に招待席に、つはこ江津「ぽこぺん」。その藤田踏青は、第4回口語俳句作品大賞受賞について、
昨年の杉本青三郎氏に続き、主催の森須蘭氏が大賞を受賞、「祭演」にとっては連星の輝きである。つまり、同人誌である「祭演」では、同人それぞれの句風の輝きがあり、それが連星のように更に輝きわたるということである。
と記している。ともあれ、ここでは、招待席作品、また「豈」同人(元「豈」同人も含む)でもある一人一句を紹介しておきたい。
読みさしの本にしおりの枯野かな つはこ江津
赤い靴焼くなら冬のいつがいい? 伊東裕起
風上にまわれぬままに涅槃西風 川崎果連
涸れ川の青きしらべを空におく 杉本青三郎
病む右目庇う左目沈丁花 成宮 颯
揚げ雲雀明日を意識する姿勢 森須 蘭
撮影・鈴木純一「緑蔭や咎められるも嬉しげに」↑
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