2022年5月12日木曜日

濱筆治「過去(こしかた)を「一括消去」夏の浜」(府中市生涯学習センター春季講座「現代俳句」第3回)・・


  本日は、府中市生涯学習センター春季講座「現代俳句」の第三回目であった。前回に宿題として、無季の句(自由律可)、と夏の句、計2句を持ち寄るということだった。無季俳句を作ることによって、有季俳句が意外に作りやすいことが理解できる。皆さんも有季・無季の隔てなく作句して来られ、無季の句にも、けっこう点が入った。ともあれ、以下に一人一句を挙げておきたい。


  スイングジャズ自由自在な玩具箱          久保田和代

  けり上げし空に白くつ夏きたる            高野芳一

  凪の海葉の如く浮く浮き身かな            杦森松一

  くらやみに人生担ぐ神輿かな             清水正之

  風吹けば生けるが如し五月鯉            壬生みつ子 

  五感研ぎ友と学ばん五七五              中田啓子

  荒れ空き家粗壁(あらかべ)の蔦(つた)驟雨(しゅうう)浴び 濱 筆治

  葉陰よりのぞけしまんまる青き梅          泰地美智子

  からまつの若葉輝き見あぐ空             井上芳子

  娘から感謝の気持ち花干菓子             寺地千穂  

  川曲がる先へ行けない僕らの昭和           大井恒行


 次回、第4回目の講座は、5月26日(木)、実議編は、当季雑詠2句持ち寄り。時間が許せば、講義編は俳句の歴史(戦後俳句の出発以後)。



 撮影・鈴木純一「こんなにあってまだ足らないかゼニアオイ」↑

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