2022年4月21日木曜日

泰地美智子「老いた母に寄り添いかざす春日傘」(府中市生涯学習センター春季講座「現代俳句」第2回)・・


  本日、4月21日は、府中市生涯学習センター春季講座「現代俳句」の第2回目だった。前回に出した兼題「蝶」と「春日傘」で各人に2句持ち寄ってもらった。

 講議編で現代俳人一人を紹介しているのだが(時間が余り割けないので、レジメとして渡し、自宅で読んでいただいて可という具合)。今回は高屋窓秋にしたので、現代俳句鑑賞事典(東京堂出版)の高屋窓秋のページと「俳句」4月号の角谷昌子連載の「俳句の水脈・血脈」の第11回「高屋窓秋」の全ページをコピーして参考資料とした(愚生へのインタビュー記事も含まれていたので)。皆さん、初心者と言われて受講されていますが、句を拝見するとなかなかどうして・・・。愚生の若き日の入門時より、はるかにキチンと書かれている。ともあれ、以下に一人一句を紹介しておきたい。

 因みに次回、5月12日(木)の兼題は、無季の句(自由律可)と夏の季語で一句、合計2句の持ち寄りである。


  蝶々よ呂宋(ルソン)から運べ父の魂(たま)  清水正之

  和菓子屋をのぞく二本の春日傘         高野芳一

  羽搏つ影水面に映し蝶渡る           中田啓子

  キャベツ畑に湧き立つやうな紋白蝶      久保田和代

  初蝶やふわりと舞いて追いかけて        井上芳子

  春日傘胸に抱く子にさしかける        壬生みつ子

  舞い出でてひらり双蝶風に舞う         井上治男

  美仏へとはやる頭上に蝶の道          山川桂子

  雨上る木立の中を紋黄蝶            寺地千穂

  髪にリボン飛び回りし子夏の蝶        泰地美智子

  故郷の蝶舞う姿野良仕事            杦森松一

  木々匂う日陰の蝶を追いしとき         大井恒行


 


     撮影・鈴木純一「たけのこが土をつけてる誇らしげ」↑

0 件のコメント:

コメントを投稿