2019年5月27日月曜日

笠原タカ子「瓜西瓜南瓜の中を世田谷線」(「豈」第148回東京句会)・・



 一昨日、5月25日(土)は、隔月、奇数月最終土曜日開催の「豈」東京句会だった(於:白金台いきいきプラザ)。小生は、前日夜は、風邪?をひき、38度近く発熱、医者に処方された薬と解熱剤がきいて、句会の時間帯はなんとか切り抜けることができた。
ともあれ、以下に一人一句を挙げておこう。

   のりしろをコーラで濡らし夏見舞    伊藤左知子
   口開けてゐる自覚あり三尺寝       渕上信子
   暗黒の舞踏最期に蜥蜴の尾         猫 翁
   祖父ゆずり「俳句季寄せ」の黴くささ   武藤 幹
   食品ロスあとは西日とガラパゴス    川名つぎお 
   山椒魚堂々巡りする思考        杉本青三郎
   夕立や人を待たせて人を待つ       山本敏倖
   蛇いちご真昼の街にまぎれこみ     小湊こぎく
   囚はれの徳仁(なるひと)雅子 薫風旗 打田峨者ん
   蒼空へ麦秋続く毛野国          福田葉子
   風青し遺伝子ラボの自由猫        早瀬恵子
   卯の花腐し砂搔く犬のうしろ足     笠原タカ子 
   列島をまたぐ朱帝の巨人かな       大井恒行

 次回は、7月27日(土)午後1時から~同じ場所。参加は「豈」以外の方も自由です。
お気楽にどうぞ・・・



     「東京新聞」5月25日(土)夕刊・「俳句時評」↑

★閑話休題・・・福村健「銀の森銃も獣も眠りけり」(東京新聞夕刊「ここに句がある」より)・・・


「東京新聞」夕刊(5月25日・土)の俳句時評・福田若之「ここに句がある」は、月一回の俳句時評だが、今回の最後の部分に以下のように書きつけていた。

 高校生の頃、伊藤園のお~いお茶パッケージに〈銀の森銃も獣も眠りけり〉という句を見つけた。福村健という十四歳だったこの句の作者が、いまも句を書いているかは知らない。けれども、これを読んだとき、一度でいいから、こんなうつくしくもやさしい句を書いてみたいと思ったことは、よく覚えている。
 俳句史は時代性ありきではない。俳句ありきだ。一句には、そのつど歴史の芽生えがある。

 


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