2015年8月4日火曜日

池田澄子「草濡れたり抜かれたりして八月来」(「現代俳句」8月号)・・・



「現代俳句」8月号は、〈金子兜太の「戦争と俳句」を読む〉と「八月を詠む」の特別作品特集だ。
巻頭言の「直線曲線」は和田照海が「八月に想う」と題して今年第24回を迎える「ヒロシマ平和祈念俳句大会」について紹介している。
まず、金子兜太の「戦争と俳句」自選10句を読み解いてみせたのは安西篤。他の一句鑑賞は宇多喜代子、大牧広、高野ムツオ、石寒太、鳴戸奈菜、宮崎斗士、寺井谷子の各氏。
特別作品から一句づつと金子兜太自選句から以下に挙げておこう。

   わが晩年などと気取りてあぁ暑し             池田澄子
   八月や死者も生者も水を欲る               石倉夏生
   なきすめる銀河の果てに祈りましょう           大井恒行
   直瀑よ この垂直の昏倒よ                 高岡 修
   いきどほることもかなしくカンナ燃ゆ            豊田都峰
   八月の水を無傷にしておけり                松井国央
   蟻の列自衛といえばどこまでも               松田ひろむ
   おおかたは泥濘のいろ八月忌               山崎 聰
   今も余震の原曝の国夏がらす               金子兜太 



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