「詩あきんど」第39号(オフィスふとまにあ)は、2020宝井其角顕彰「晋翁忌」/第5回俳句俳文大賞(主催・NPO法人俳句&連句と其角)発表である。告知には4月4日(土)、上行寺に於て、開催される予定だった記念の句会は来たる9月30日に(水)に延期して開催されるという。選者は、星野高士、松下カロ、宮崎斗士、二上貴夫など。大賞は益岡茱萸(ますおかぐみ)、20句詠「パレード」、準賞は、十一(つなしはじめ)の俳文「蓮根」。ここでは俳文は掲載の余裕はないので、大賞・三席の一人一句を以下に挙げておこう。
春光やガラスの内の硝子壜 益岡茱萸(大賞)
冬あおく釣竿すっと輝いて 有瀬こうこ(三席)
細雪しづかに風に身を揺らす 木幡忠文( 〃)
日矢射してヤコブの梯子冬の海 木村 萄(〃 )
二上貴夫の講評には、「第5回俳句俳文大賞は、二十句詠に41編、俳文に9編、合計50編の応募があり」とあって、「晋翁忌について」には、
本賞のきっかけは、平成十八(二〇〇八)年四月一日、伊勢原市「上行寺」にて、宝井其角三〇〇回忌を修したことが縁で、その後、毎年「晋翁忌」の名称で俳句会や連句の座が上行寺にて催され、二〇一五年より現在の全国募吟の形になりました。
と記されている。 ともあれ、「詩あきんど集1」より、一人一句を以下に挙げておこう。
恙なく無観客試合春四番 二上貴夫
年賀状「尚尚書」はなかりけり 中澤柚果
風孕む水なき空の紙鳶 中尾美琳
だるまさんころんだのかと桜守 立石采佳
失われし白藤きつとハズリット 木村 萄
これはまた古稀喜寿米寿初句会 佐野典比古
チューリップ列へピエロの反戦旗 矢崎硯水
春の雨ごとにポイント付いてくる 竹村半掃
芽夢野うのき「ヤシの木の花天帝にまた頼み事」↑
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