2020年2月23日日曜日

石川耕治「咲き残る椿に重し春の雪」(第200回「遊句会」)・・



 先日の2月20日(木)は第200回「遊句会」(於:たい乃家)。愚生は家中、色々あって、平日の夕刻から夜にかけての外出がなかなか難しくなって、失礼することになった。2020年2月20日、200回の2並びの句会になった今回は、是非とも参加したかったのだが、やむを得ない仕儀となった。で、いつものことながら、すばやく句会報にして送って下さっている山田浩明の添え文を一部、無断借用させていただいて、以下に引用したい。
 
皆様、ご機嫌いかがですか?
記念すべき第200回遊句会の句報をお送りいたします。でも、記念すべき今回の出席者は、11名。寂しかった。
特に会長が欠席したので、もう一つ盛り上がりがね~ぇ。
とはいえ、欠席投句者が6名も居たおかげで、句数トータルでは51と、まずまず。
もっとも欠席投句18句に対して20(10名×ベスト2)しか配分できず、不公平感は残るでしょうが、ま、お許しください。(急遽、ベスト3にも出来なかったものですから…)
そんな中で欠席者でのダントツは原島さん。2句合計で10票。ベスト3だったらどこまで行ったんだろう!
そして出席者トップは、石川さん。6票の最高点句だけでなく
3句合計11票集めた大ヒット。「もう止めようかナ」は、もう無いね。

ともあれ、以下に一人一句をあげておきたい。ちなみに兼題は「入学試験」「余寒」「春雪」。

 春雪や夜間飛行の離陸待つ         中山よし子
 行き暮れて終着駅の余寒かな         渡辺 保
 無気味とは廊下の奥の余寒かな        村上直樹
 大緋鯉ひねもす動かぬ余寒かな        川島紘一
 忘れたきコトあまた有り『一、入試』     山田浩明
 春の雪軍靴きしませ二二六          天畠良光
 お守りの数が頼りの入試かな         前田勝己
 入試日の夢に目覚める翁かな         武藤 幹
 星一つ流るる宙や余寒あり         山口美々子  
 金星の孤(こ)にして妖(あや)し余寒あり  石川耕治
 メルカリにセーター出して春の雪      植松隆一郎

☆番外欠席投句・・・

 隣りから気配の消えて余寒かな       原島なほみ
 「同伴」の抜き衿の粋余寒かな        林 桂子
 石ひとつ転がしてゆく余寒かな        加藤智也
 入試本番の机の端の消しゴム        春風亭昇吉
 十八の入試前夜の男ぶり           大井恒行

 
次回(201回)は、3月19日(木)、兼題は「子猫・草の芽・桜餅」。 



★閑話休題・・・福田若之「波があるというほどはなく冷たそうに揺れる」(「オルガン」20号)・・・


 本号の「オルガン」は作品のみのシンプルさ、扉裏の写真によると、多くが吟行句らしい。ともあれ、一人3句あたりを以下にあげておきたい。

  人が来て駅をみがいている師走     田島健一
  あの先にまだ時代あり冬の薔薇
  命日もあまぐり売りや初氷
  輪郭を日向の塵としてゑがく      鴇田智哉
  マフラーを巻くその上の空とかほ
  ゐたひとをしるべに橋を写し取る
  咳はおばあさんがしたのか髪が青い   福田若之
  若く痩せたシェフの写真風鳴る冬
  わからない着ぶくれてあなたは怒鳴る
  稲城長沼観覧車の向こうも冬     宮本佳世乃 
  カラフルなマスク乗り込む向河原
  鶴見線やがてLIFEが見えてくる



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