2014年3月6日木曜日
木村聰雄「なるほどバナナ 形からしてバナナ」・・・
昨日は一日雨、仕事も無く、自分の時間ができたので、ほぼ二十年来の付き合いになる渋谷の山田光胤記念漢方内科渋谷診療所に持病のせんじ薬をもらいに行った。
最初は顆粒の漢方剤だったが、ここ二年くらいは、色々生薬を配合した煎じ薬になっている。
薬を調合するのもなかなか手間がかかるらしく、煎じ薬の場合は、一時間超を待つことになる。
図書館で明日が返却期限(延長を申し出たが、予約で一杯と断られたので)の伊集院静『ノボさん』を、待ち時間にざっと目を通した(さらに、喫茶店でこんにゃくケーキ?と・・)。
帰路に道玄坂下のブックファースト(かつて旭屋書店があった)に立ち寄ったら、店前に世界初のバナナの自動販売機というのがあった。
そこで、木村聰雄の「なるほどバナナ 形からしてバナナ」という彼の若き日の句を思い出したというわけだ。
彼とは、現代俳句協会青年部委員をやっていたとき以来の付き合いで、最近は国際俳句交流協会や世界俳句協会で活躍しているらしい。もちろん、現代俳句協会国際部部長という役職にもついている。
愚生は、1997年現代俳句協会創立50周年記念青年部論作集『21世紀俳句ガイダンス』(現代俳句協会刊)の制作に関わったが、その書に木村聰雄は青年らしく、次のように記していた。
未来の世界国家において日本が世界に対してあらゆる扉を開け放った時も、日本は (ひとつの単位〔ユニット〕として)日本であり続ける。その時日本ユニットの精神を映し出 すものは自動車やTVゲームではなくまたおそらく散文でもない。そこでは俳句形式が特 に重要な役割を果たすことだろう。最短であることはすべてが加速していく未来の表現形 態として非常に有効である。定型は人間の精神を盛り込むにつれて変幻するかのごと き魔法の箱となる。
ところで、ブックファーストに立ち寄ったのは、俳句関係の雑誌を見るためだったが、「俳句」一冊を目撃したのみで、他の総合誌はなく、文芸総合誌もお粗末な品揃えだった。もっとも、最近の文芸雑誌類はよほどの大型書店でも回転率・売り上げ至上主義になってしまった書店の棚からはどんどん排除されている。売れ残っていた「アイホリッシュ國文学」第五号を少し立ち読み。
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