「原点」№.9(口語俳句振興会会報)、第4回口語俳句作品大賞は、森須蘭「木のベンチ」(八千代市在住、「祭演」主催・「豈」同人)であった。その他、奨励賞に三名、久光良一「残された影」(周防一夜会)、月波与生「蓮根の匂い、肉の味」、冨田潤「あかんたれ(大阪弁で弱虫、根性なし)」(無所属)。愚生は、第三次最終選考会に出席できなかったので、その評を送ったので、その冒頭の部分を以下に記しておきたい。
「あかんたれ」を一位に推します。方言を駆使して、俳句形式に過不足なく、言葉を良くなじませている点を評価したい。大阪弁の可笑しさ、リズムの良さ、句の情景がよく見える。また、ほどほどの自嘲が好感をもたらしていよう。
エーンヤコラ蟻の一揆がはじまるぞ
の句には、ヨイトマケの歌が潜ませてある。 (以下略)
以下に、一人一句を挙げておこう。
冬薔薇くちゃっと咲いていて自由 森須 蘭
父の日は父の遺影おがみわたしも父である 久光良一
空き瓶に誰でもよかったを詰める 月波与生
お気張りやすや裏戸からくる心太 冨田 潤
そして、授賞式は本年も行わず、誌上俳句大会として顕彰するとあった。
☆第4回口語俳句 作品大賞顕彰/記念(誌上)俳句大会 ご案内
・作品 未発表3句 (内2句を誌上に掲載します)、作品大賞選考委員の選句。
・出句料 1000円(84円切手可)を作品に同封して下さい
・投句先 422-8045 静岡市駿河区西島912-16 萩山栄一方
口語俳句振興会事務局 宛(054-281-3388 FAXも同じ)
・締切 2022年1月20日(木)
・誌上講演 秋尾敏「俳句史を見直す、ということ」
谷口慎也「口語俳句の行方」
・主催 口語俳句振興会 ・後援 現代俳句協会
★閑話休題・・石口りんご「夫婦です・空気・消火器・煮大根」(「祭演」NO.64より)・・
森須蘭つながりで「祭演」NO.64(主催・編集発行 森須蘭)。創刊号は2000年4月とあるから、「豈」(1980年創刊)の倍のぺースで「豈」と同じ64号達成とは、見事!ともあれ、「祭演」の「豈」同人の一人一句を以下に・・・。
わが恋を眼裏に灼く日向ぼこ 川崎果連
水無月の水が木に入る夜の音 杉本青三郎
鍵盤の指から秋へ着地する 森須 蘭
撮影・鈴木純一「刃を渡る
砂の惑星
水の惑星」↑
0 件のコメント:
コメントを投稿