2017年8月15日火曜日
首くくり栲象「夏の世や庭劇場の土の色」(「今月の庭劇場より」)
残暑お見舞い申し上げます。
愚生のところに、首くくり栲象(たくぞう)から今月の庭劇場の案内が届いた。
これを転載したいと思う。ご案内まで・・・
「夏の世や庭劇場の土の色」
庭の土の上に、 蝉の死骸がある。その死骸に二ミリほどの蟻が群がっている。 地面 にはこの夏、羽化するために這い出た坑道の孔が幾つか点在している。 鮭は産まれた川に戻る。 蝉だってそうかもしれない。
土は不思議だ。 穴に種子をまく。種子は土から養分をもらい変容し、成長し、やがて植えた人に収穫をもたらさんと実る。
それだけではない、かっては「お袋が土の下で云々」という言い方があった。土は生きている者に死者の声を届けている。
昨年の真夏。 富士山の麓の森で 半日、 蝉の声を聞いていた。 森の蝉にはそのおののエリアに指揮者格の蝉がいて、他のエリアとの塩梅を図り、タクトを振っているよるに思えた。
それにしても、昨年の夏はどこにいったのろうか。またこの夏とどんな繋がりがあるのだろうか。こころを澄ませば、土の下の声は月夜にほてって甲高く、きっときっと聞こえている。
●開催日と開演時間
〇8月23日(水曜日)夜7時開演
〇24日(休演)
〇25日(金曜日)夜7時開演
〇開場は各々十五分前
〇雨天時も開催
〇料金→千円
〇場所→庭劇場
〇国立市東4の17の3
電話 090 8178 7216
首くくり栲象
カギハアオシャク↑ 撮影・葛城綾呂
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