2018年5月20日日曜日

橋本明「回覧板滲みて十軒走り梅雨」(第179回遊句会)・・・



 先日の17日(木)は第179回遊句会(於:たい乃家)だった。ちょうど一年前の5月18日(木)が、愚生が初めて遊句会に参加した日だ。遊句会では唯一の俳人?を名乗ってる愚生だが、並み居る俳人諸氏との句会でも、愚生は、あまり点は入らないのであるが、それは遊句会でも変わらない。今回は、三句すべて開かず、ボウズであった。それでも楽しく、愚生とは違って、人生の哀感深い先輩諸氏ばかりであるので郷に従っている。
 実はこのブログも毎回すぐに句会報が送られてくるので、書き、アップできているようなものである。地味ながら句会報をまとめ欠席投句を受け付け、その記録を残し続けている人が居て、しかも毎回の司会進行役を順番で行い、次回の兼題も順番で出し、平等に運営されてからであろうか、専門俳人がいなくても15年間も続いてきた仲間(連衆)の力になっているのだろう(ただし、新たに句会メンバーになるには、合議で承認されなければ認められないらしい)。
 ともあれ、一人一句を以下に挙げておこう。兼題は、立夏・走り梅雨・母の日。

  母の日にゃ花なんぞいらねかえってこ   渡辺 保
  樹には樹の草には草の香(か)夏に入る  天畠良光
  母の日の宵に届いたぶっきらぼう    春風亭昇吉
  吊り革の二の腕まぶし夏に入る     中山よしこ
  母の日や指と心に灸痕(やいとあと)   橋本 明
  盗塁の指の先より夏に入る       たなべきよみ
  走り梅雨万年床を傍(わき)に見つ    山田浩明  
  真夏日もとっくに過ぎて立夏かな     前田勝己
  汚染土の袋濡らすや走り梅雨       川島紘一
  働くも遊ぶも久し立夏かな        石原友夫
  母の日や今日一日の柔らかき       村上直樹
  木漏れ日のおどる墓石に立夏かな     武藤 幹
  母の日や赤白分けし昭和の子      植松隆一郎
  あまつさえ母の日忘れ日の母も      大井恒行

★欠席投句・・・

  晩酌はコップにしよう夏に入る      加藤智也
  母の日はすき焼きにすると母の言い   原島なほみ
  薄衣(うすぎぬ)の裾たくし上げ立夏かな 林 桂子

 記念すべき180回の次回は、6月21日(木)、兼題は、袋掛(ふくろがけ)・アカシアの花・鱚。




  
  
  
  

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