本日、9月16日(金)は、現代俳句協会「金曜教室」第4回だった。当季雑詠2句持ち寄り。句会開始前に、白石正人句集『泉番』からの俳句絶叫(朗読)の録音盤を皆さんに披露していただいた。先般、福島泰樹の短歌絶叫コンサートにゲスト出演したときのものだ。好評だった。さらに、朗読についての感想も多く寄せられて、話は活字メデアとは違う、句の有り様まで及んだ。
一方、句会の方は、愚生の句はいずれも無点で、もともと、句会においての点盛りは気にしていないとは言うものの、一点も開かないのは、よほど愚生の句が、共感にほど遠いか、全く理解できないほど句がダメなのか。できれば、格のある味わい深い句をめざしたいのだが・・・。いやいや、愚生の句に比して皆さんの句の出来がはるかに良かったということであろうと思う。ともあれ、以下に一人一句を挙げておこう。
新涼や水平線を上手く引く 村上直樹
身に沁むや詐病の人を棄てられず 白石正人
気化をする風の切れ目の赤とんぼ 森須 蘭
空高し足の舵取る漁師かな 杦森松一
鬼の子に見張られている秘密基地 宮川 夏
野分あと二級河川のダダイスム 川崎果連
シベリアの青空美しと雁のこゑ 山﨑百花
白まんじゅしゃげ赤組に紛れ込む 鈴木砂紅
舌骨をゆるめ二百十日の聲 林ひとみ
秋に棲むアンニュイ辿り日和下駄 多田一正
鷹渡る胸筋耐える夜の嵐 赤崎冬生
幾つまで生きても答え五里霧中 武藤 幹
北病舎担送車ゆく秋灯火 高辻敦子
蜉蝣(かげろう)はは無駄に生きない口がない 岩田残雪
欲望のバスにも乗れず秋夕焼 石川夏山
竜田姫ふうっと吹きかけ山染める 植木紀子
花野ゆく行方不明に鳥たちは 大井恒行
次回、第5回金曜教室は、10月21日(金)午後1時半~4時、当日席題即数題数句の予定。
★閑話休題・・橋本照嵩「瞽女 7点展示」(日本橋高島屋本館6階美術画廊)9月14日(水)~19日(月)。・・・
撮影・芽夢野うのき「あらあらとおしろい畑に沈む鳥」↑
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