一昨日、5月25日(土)は、隔月、奇数月最終土曜日開催の「豈」東京句会だった(於:白金台いきいきプラザ)。小生は、前日夜は、風邪?をひき、38度近く発熱、医者に処方された薬と解熱剤がきいて、句会の時間帯はなんとか切り抜けることができた。
ともあれ、以下に一人一句を挙げておこう。
のりしろをコーラで濡らし夏見舞 伊藤左知子
口開けてゐる自覚あり三尺寝 渕上信子
暗黒の舞踏最期に蜥蜴の尾 猫 翁
祖父ゆずり「俳句季寄せ」の黴くささ 武藤 幹
食品ロスあとは西日とガラパゴス 川名つぎお
山椒魚堂々巡りする思考 杉本青三郎
夕立や人を待たせて人を待つ 山本敏倖
蛇いちご真昼の街にまぎれこみ 小湊こぎく
囚はれの徳仁(なるひと)雅子 薫風旗 打田峨者ん
蒼空へ麦秋続く毛野国 福田葉子
風青し遺伝子ラボの自由猫 早瀬恵子
卯の花腐し砂搔く犬のうしろ足 笠原タカ子
列島をまたぐ朱帝の巨人かな 大井恒行
次回は、7月27日(土)午後1時から~同じ場所。参加は「豈」以外の方も自由です。
お気楽にどうぞ・・・
「東京新聞」5月25日(土)夕刊・「俳句時評」↑
★閑話休題・・・福村健「銀の森銃も獣も眠りけり」(東京新聞夕刊「ここに句がある」より)・・・
高校生の頃、伊藤園のお~いお茶パッケージに〈銀の森銃も獣も眠りけり〉という句を見つけた。福村健という十四歳だったこの句の作者が、いまも句を書いているかは知らない。けれども、これを読んだとき、一度でいいから、こんなうつくしくもやさしい句を書いてみたいと思ったことは、よく覚えている。
俳句史は時代性ありきではない。俳句ありきだ。一句には、そのつど歴史の芽生えがある。
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