2019年5月18日土曜日

武藤幹「夏空に煙突残し風呂屋消ゆ」(「夢座」改め「ことごと句会」第4回)・・・



 本日5月18日(土)は、「夢座」改め「ことごと句会」第4回(カラオケ館)だった。いつものルノアール小滝橋通り店が、何の手違いか、談話室が確保できておらず、急遽、通りを隔てたカラオケ館で行われた。出句は3句+題は「豆」。次回は6月15日(土
)樺美智子忌に開催される予定。一人一句を以下に・・・

   桃花水カムイの川は盛り上がる     銀 畑二
   噴水の天辺にいる鼓笛隊        江良純雄
   豆の花雨が遠のく昼さがり       渡邉樹音
   牡丹剪(き)る敵の大将討つ如く    武藤 幹
   硝子戸の闇を横切る洗い髪       照井三余
   地図のない旅 よりそい咲きの豆の花  大井恒行




★閑話休題・・・植松隆一郎「風薫る解体中のビルの骨」(第191回遊句会)・・・


                              石飛公也「高幡不動・五重塔」 ↑

 愚生はよんどころなき事情のため出席できなかったが(よって欠席投句)、一昨日に5月16日(木)は、第191回遊句会(於:たい乃家)だった。句会報が送らてきたので、その一部を掲載しておきたい。兼題は薫風・風呂・牡丹。武藤幹は、遊句会でも「風呂屋」の句で最高点をせしめていたらしい。ここでは、植松隆一郎の同点一位の句をブログタイトルにした。以下に一人一句を・・・ちなみに来月は6月20日(木)、兼題は、梔子(の花)・夏暖簾・黴。
  上掲の石飛公也の水彩画は、国分寺市本多公民館で行われた絵画展のもの。

   落日を連れて深紅の牡丹散る      川島紘一
   振り向けば気配の消えてただ牡丹   原島なほみ
   牡丹一輪一週間の玉座かな       石川耕治
   薫風や島の無人の診療所        石原友夫
   仕舞いぶろ菖蒲が胸ににじり寄る   植松隆一郎
   また今年母の残した牡丹咲く      天畠良光
   薫風に手ぐしの指も色めいて      前田勝己
   露天風呂海を眺める車イス      春風亭昇吉
   薫風の襟足差してまた薫風       山田浩明
   長谷寺も今は脇役牡丹かな       石飛公也
   薫風に富士蒼みたり甲斐の国      渡辺 保
   若冲の墨絵の如し夕牡丹        村上直樹
   薫風や双眼鏡の中の鳥         武藤 幹
   牡丹(ぼうたん)の色香に迷う蟻一匹  橋本 明
   風薫る令和の器水一献       たなべきよみ

☆番外投句・・・・・

  風薫るセーラー服の駆け抜けり     林 桂子
  4Kにインスタ映えの牡丹かな     加藤智也
  かつてみな美しきひと薫る風      大井恒行
   

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