1986年4月28日↑
二十八日、j・レ―『新カンタべリー物語』 連休慌しさ知らず、知らうともせず。
外来果実より始まった“吊し“の問題、引力に及ぶ。距離の二乗に反比例する力の、〈距離〉とは何か。天球如何に?
一睡の釣糸を垂れ吾むらさき 阿部鬼九男
*『黄山房日乗』へ35年後の剽窃譚・・・
4月28日(水)・・・晴のち曇
鬼九男は行きつけの書店で見つけた、新刊のジャン・レー『新カンタべリー物語』(創元推理文庫・篠田知和基訳)を買ったのだろう。ジャン・レー(1887~1964)は、「人も知るベルギー最大の幻想作家である」(訳者あとがき)。また、「ジョン・フランダースの別名で主として子供向けの冒険譚を書きまくり、(中略)大げさに言えば一日に一冊くらい書いた作家である」(同前)という。
「外来果実より始まった“吊し“の問題」は、本書18日のパッションサラダ、つまりパッションフルーツ(パッション・フラワーの実)ドレッシングサラダ由来で、パッション(Passion)は情熱の意よりも受難を表わしている(十字花の時計草=パッションフラワー、磔のキリストの徴)。ならば、いわゆる地上から想像される天球にそれは通用するのか?と問うているのであろうか。
一炊の夏のとなりに汝と我 大井恒行
撮影・鈴木純一「母が食うバナナの黒くなったところ」↑
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