1986年4月3日 ↑
仁平勝『詩的ナショナリズム』贈られる。
卓越した評論があらわれると、作品行為はこれを凌どうとする。評論の帰結は”悲劇の解毒”にほかならない。
キエフなる天門に聴く春の雨 阿部鬼九男
*『黄山房日乗』へ35年後の剽窃譚・・・
当時、中目黒に住んでいた鬼九男は、国立のNHK学園に通勤する際、渋谷で井の頭線に乗り換えていた。愚生は、中央線乗り換え駅の吉祥寺の駅ビル「ロンロン」の弘栄堂書店に勤めていた。彼はたぶん、渋谷のユーロスペースで映画『ミニー・ザ・ムーチャー』を観たのだ。同曲名のジャズもある。句中のキエフはウクライナの首都、その北方にチェルノブイリがある。同年4月、そこの原子力発電所で、炉心爆発・溶融破壊、建屋破壊の事故が起こった。多数の死者と、諸国にまたがる放射能汚染をもたらした。
仁平勝著『詩的ナショナリズム』は「豈」同人でもある冨岡和秀の冨岡書房より上梓された。
4月3日(土)・・・晴
春しずかキエフの門に核の雨 大井恒行
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