「地表」同人だった高桑冬陽の絵が書棚の上に↑
さても発端プロトプテルスの乾睡 鬼九男
彼の句集は第一句集が『環』、第二句集が『櫻襲』、第三が『天秤宮』と続くことからお分かりのように句集名は一字づつ増えて行く。この伝で、第四句集は『夏至殺法』である。
現在の住まいは京王永山駅から少しバスで入った小高い山にある。
そこに新年会を理由にして、阿部鬼九男のあれこれの話しを聞きたいと、酒巻英一郎、田沼泰彦、吉村毬子、救仁郷由美子と愚生が訪ねた。
例えば、黄山房日乗の集名に潜んでいる誰彼を訪ねたところ、先師・三鬼、そして赤黄男までは当然としても、なかに、面識のあった日夏耿之介も含まれていることが知れた。
『黄山房日乗』は1986年4月1日から5月末まで2ヶ月間の2ヶ月の記録と日々の一句が収載されている。
例を一つあげると、
「三日、M・ビットソン『ミニー・ザ・ムーチヤー』(澁谷)
仁平勝『詩的ナショナリズム』贈られる。
卓越した評論があらわれると、作品行為はこれを凌ごうとする。評論の帰結は“悲劇の解 毒”にほかならない。
キエフなる天門に聴く春の雨 」
少し恥かしいが、記憶を確認するために愚生の登場する5月2日も載せてしまおう。
「二日、吉祥寺弘榮堂〈現代俳句ブックフェア〉開催。出品のため、大井恒行に句集届け る。「騎」も陳列しあり。
被告席に有ると言ふより、這ひつくばつた句集、論集はカイヤウ青年団の如し。知の戦 略者たちよ!
餡中の暗殺急ぐ世の嬌たれど 」
鬼九男手ずからの料理をいただきながら、酒巻英一郎提案で、これを機に春夏秋冬の良い時期に訪問をしたいと申し出、鬼九男大人やむなく喜んでといわざるを得ず、次ぎは3,4月に・・ということにあいなった。
すでに日も落ち、オリオンとともに、西空には上弦の繊月がかかっていた。
大井さま
返信削除「日々彼是」拝見しました。知らぬうちの早わざでした。ここんとこ‘猫招き’の状態、「つうしん」数回分は、「Baron Cat のできるまで」が続きます。 鬼