2018年7月22日日曜日

山田浩明「清冽を纏(まと)ひ裸足の魚となる」(第181回遊句会)・・



先日、7月19日(木)は第181回遊句会(於*たい乃家)だった。炎暑のなかに参集した呑んべえの連衆は、アルコールがじつは脱水作用があるというのを承知して(さすがに皆さん人生長くやっているだけのことはある)、まずは烏龍茶を注文し、水分補給をたっぷりして、すわ、ビールで喉を潤していた(ついに、一滴も飲めなくなった愚生は、未練たらしくノンアルコールビールに烏龍茶)。ともあれ、三句が最高点を分け合い、そのうち2句を山田浩明氏がさらってしまい独り勝ち、さらに他の句も加点され、総合点では他を圧して、群を抜く結果になった。同点最高で奮闘したのは植松隆一郎氏。
 以下に一人一句を挙げておこう。兼題は裸足・焼酎・西日。

   凪(なぎ)の街西日へ向かうバス焦げる  植松隆一郎
   大西日壁に染み入る罵詈雑言        山田浩明
   選手村群れるクレーンや大西日       石原友夫
   畳部屋西日に祖父の古書が蒸す      春風亭昇吉
   末期の水に焼酎二滴魂に翼(はね)   たなべきよみ
   崩れ落つ山肌に酷(むご)き西日かな    渡辺 保
   指ひらき裸足うれしや寄せる波       武藤 幹
   職退いてひねもす裸足の心地良さ      橋本 明
   午後四時の焼酎氷のエッジたつ       石川耕治
   汗と泥疲れと不安に西日刺す        前田勝己
   三畳間西日にうだる早稲田裏        川島紘一
   裸足とはアグネスラムと共にあり      石飛公也
   ぺディキュアの素足競いし乙女らよ    中山よしこ
   あんにゅいに素足はそこに置かれしか    大井恒行

☆欠席投句・・

   なわとびの回競ふ子みな裸足        加藤智也
   西日差す水面を揺らす漁師網        林 桂子
   きらきらと埃踊らす西日かな       原島なほみ



 上の写真は、7月16日の愚生のブログで法然院・谷崎潤一郎の墓、川田順に触れたものに、渡辺保(染々亭呆人)からいただいた写真↑。

 次回は、8月16日(木)、兼題は天の川・衣被(きぬかつぎ)・蔦(つた)。



          撮影・葛城綾呂 スッポン産卵中↑

     
   

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