2018年7月5日木曜日

山頭女「春昼や墨壺の墨はわたくし」(「藤田三保子個展」)・・・



 今日は一日、荒れ模様の日だったが、一ヶ月に一度の漢方渋谷診療所で煎じ薬を貰いに行く日である。その煎じ薬の処方薬が出来てくるまでに、1時間から2時間の間の待ち時間がある。ついでと言っては恐縮だが、渋谷から銀座までは地下鉄銀座線で一本なので、しかも、愚生には、今日よりほかに行ける日がないので、藤田三保子個展(於:銀座・ギャラリーGK、7月2日~7月7日、12時~19時)に足を延ばした。帰り際に本人が元気に姿を見せたので、写真を撮らせてもらった。
 画家であり、シャンソン歌手であり、舞台に、朗読にと、多彩な人なので、それを言うと、すべては役者のためになることですから、と返ってきた。
 彼女が俳句をするときの俳号は山頭女、山口県宇部市出身ながら、防府高校卒業だから、種田山頭火の文字通り生まれた場所・三田尻の高校を出たのである。実は愚生は、入学した時は防府高校で一学期を終えたところで山口高校に転校したのである。血液型は同じB型らしい。

       蕗を煮る娘らに向けをり主の顔     山頭女
   七変化間引き駆け引き蚤の市
   森林浴一反もめんが泳いでる
   青網戸片思ひ相手のラブシーン
   先頭の目高が目を上げみな上げる
   春日傘男の視線透けてゆく


藤田三保子(ふじた・みほこ)、1952年、山口県生まれ。




★閑話休題・・・

先日、ちょっとした縁で、『陽光子歌集』(L・H陽光出版)をいただいた。そのなかに加藤郁乎作詞・作曲三枝成彰「主座奉斎歌(スざほうさいか)」や、その他の作詞にも「若き陽光子」「まほらまの君(きみ)」「真光讃歌(まひかりさんか」があり、作曲には古関裕而や編曲に服部克久などがあって、驚いたのだった。なかでも「若(わか)き陽光子(ようこうし)の一番だけだが引用すると(原文のルビは付さなかった)、

天にこだます 世直しの
歓呼の声は 地に満ち溢れ
病貧爭災 浄める組み手
唄い讃えよ いざ高らかに
われらは 若き陽光子 



 とある。そういえば、生前の加藤郁乎と、酒席を共にしたときに、みんな一度は,真光(まひかり)の「手かざし」の業(わざ)の洗礼を受けたな、と思うのだった。その郁乎大人も今はいない。


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