2022年10月20日木曜日

井上治男「全山に紅葉燃えたり鬼女潜む」(第10回「きすげ句会」)・・

  

 本日は、第10回「きすげ句会」(於:府中市生涯学習センター)だった。久々の澄みわたる秋空だった。兼題は「紅葉」+雑詠2句。以下に一人一句を紹介しておきたい。


  おんぶバッタ這い這い乳子(ちゝご)追われけり  濱 筆治

  届くなら今宵まくらに秋の雲           高野芳一

  菊香る寄書廻し通夜の席             杦森松一

  現し世のうらもおもても知るもみじ        清水正之

  眠る吾子結んで開いてもみじの手         井上芳子

  秋の風今日を限りに職を辞す           井上治男

  対岸のの多摩の横山薄紅葉           壬生みつ子

  現実逃避シネマのはしご秋深む         久保田和代

  天の怒り降り注ぐまっすぐな糸         大庭久美子

  白萩のしだる小径帰り来ぬ            山川桂子

  小庭にも嵐来たらし草紅葉            寺地千穂

  秋の真夜マネキンは眠らずに私語         大井恒行 


 愚性だけが、他の人と重なることなく選んだ句は以下の句である。

  

  錆び鮎とうるかを愛でて秋旨し          清水正之 


 次回は、11月24日(木)、兼題は「大根」+雑詠2句。 句会後に、初めての懇親会が予定されている。



       目夢野うのき「水引草逢いたいといふとゆれる」↑

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