2018年2月1日木曜日

大井恒行「歩いてもあたらぬ棒や寒の風」・・・・


              北川美美↑


寒中お見舞い申し上げます。
本年の年賀は、昨年4月の義母逝去のため、失礼いたしました。
寒明け間近になってのご挨拶となりましたが、本年もよろしくお願い申しあげます。
日本中を大寒波が襲っていますが、皆様お身体大切にご自愛下さい。
つい先日、いただきました便りのなかに、

  寒風にきしきし歩き焦げくさき    山田陸代

という句がありました。「焦げくさき」はたぶん、私たちを取り巻いているもろもろのこと、社会情勢のことかも知れませんが、そういうことが心性と合わせて伺われます。「きしきし歩き」にも、自身の感じている、きしんでいる、ざわつきのようなものがよく表れているのではないでしょうか。
 また、先日、届いた「現代俳句」2月号、金子兜太の特別作品に、

  昼月に黒点被曝の福島何処へ      兜太
  父母ありき老いて且つ生き父母ありき

を認めました。ご健勝、ご健吟を祈るばかりです。

立春近き日に・・・

                                                                                         大井恒行 拝




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