「第10回とちぎ蔵の街俳句大会作品集」(主催・栃木市俳句協会、共催・栃木市教育委員会・栃木文文化活動協議会、後援・栃木市)。明日11月3日(火)に開催される予定だった「第10回栃木蔵の街俳句大会」は、新型コロナウイルスの影響により中止となった。愚生は、「『現代俳句』と私」という題で講演させていただく予定だったが、これは来年の同日に開催予定の「第11回とちぎ蔵の街俳句大会」に延期ということで、それまでは生きて恙なく過ごしたいと思う。ともあれ、投句された方々の作品集が贈られてきたので、以下に、各賞の作品を挙げておこう。愚生の特選に選んだ句は、さくら市・斎藤厚子「太陽に抱きしめられて車椅子」であった。
しがらみも支へのひとつ心太 池澤光子(大会最優秀賞)
太陽に抱きしめられて車椅子 斎藤厚子(栃木市長賞)
大花火果てて太古の闇残る 清水智子(栃木市教育長賞)
八月を煮詰めてゆけば父の声 中村克子(栃木市文化活動協議会長賞)
口笛は昭和の音色星月夜 斎藤厚子(栃木市俳句協会賞)
★閑話休題・・・石川義倫「小三治の枕の長し夜の秋」(「現代俳句協会研修通信句会」より)・・・
現代俳句協会研修通信句会の今年度の講師を愚生と伊藤眠とで務めているが、新型コロナウイルのため、事務局の方々が協会事務所に参集できず、中止となっていたが、再開された(第26期・第5回)。AとBの2グループある。愚生の特選句のみになるが、それぞれの特選句を以下に挙げておきたい。寸評は割愛する。
流星や姉にたむけるレクイエム 宮原光女
水蜜桃体内時計狂い出す 船矢深雪
耳鳴りのわが闇に鳴く草雲雀 渡部 健
小三治の枕の長し夜の秋 石川義倫
天網のほつれゆくなり蛇穴に 山﨑加津子
少年のささくれいつか鰯雲 山﨑加津子
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