2021年5月12日水曜日

さても発端プロトプテルスの乾眠」(『黄山房日乗』五月十二日)・・・

 


                1986年5月12日↑


十二日、北里行。途中大井寄托のものあり、折笠美秋訪問。

芦田日記のことなど話尽きず。夜、寺田澄史へ電話。

円とは中心からの吊力の等しいときに生ずる円形である。

自転車の車輪に実例を見つけて喜ぶ。


    さても発端プロトプテルスの乾眠    阿部鬼九男   


*『黄山房日乗』へ35年後の剽窃譚・・・


       5月12日(水)・・・晴

 大井寄託は、何かの見舞いもののことであろうか。愚生は失念している。『芦田日記』は当時、岩波書店から全七巻が刊行されたばかり。ALSの折笠美秋は筆談もままならず、まぶたや唇の動きを読んでの智津子さんを介しての会話だったのだろうか。寺田澄史は皮職人でもあり、「騎」関係の印刷造本などを手掛けていた。また、「豈」の表紙絵を頂いていた風倉匠とも知り合いだったと聞いて驚いたことがあった。縁はどこで繋がっているか分からない。
 句中の「プロトプテルス」は、淡水魚、体長約70センチ、肺魚の一種で、乾期には水底の泥の中に入り、泥と一緒に、かためた繭を作り、休眠する(その間空気呼吸する)。熱帯アフリカの河川、湖に分布しているという。
 さて、昨日の新型コロナウイルスのワクチン一回目接種の愚生の経過を報告しておこう。医院でもらった紙に、二人に一人は、痛み、だるさなどの副反応があると書かれていたが、接種の際の痛みも、チク・・、普通の注射程度・・。その後、夕方より、注射痕に少し痛みとかゆみあるもたいしたことはない。少しだるい感じと、少々の痛みありで、念のため、もらったカロナール一錠を飲んで寝る。朝も普通に起床した。血圧は少し高め、左上腕は、昨日よりは痛みがあるが、許容範囲。ただ、左上腕から首まわりのコリは、いつもよりハード。首を回したり、身体をほぐす。頭痛が少し出たので、夜の勤務のためにカロナール錠を服用した。インフルエンザの予防接種よりはかなりキツイ感じである。

    北里へ航海記あり美秋折笠(びしゅうおりがさ) 大井恒行



    撮影・鈴木純一「まどろみは夏への扉出たり入ったり」↑

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