2021年5月27日木曜日

吉永敏子「樹も草も梅雨晴れみあげ深呼吸」(府中市生涯学習センター「現代俳句入門講座」)・・・

         


  本日は、雨中ながら、第二回目の「現代俳句入門講座」(府中市生涯学習センター)だった。前回の最後に、兼題「紫陽花」「梅雨」を出しておいて、各題一句、各自2句づつ持参していただいた。早々と句会の実践をしていただいた。初めてという方も多くいらっしゃたにもかかわらず、皆さん、苦心のあとが伺えて、合評も興味深かった。次回、3回目(6月17日・木)は、この講座の特徴である(と思う)無季の句を、一句作っていただくことにしている。無季の句の兼題は「笛」、季語のある一句は「ビール」。ともあれ、以下に一人一句を挙げておこう。


   芽吹いたよ去年(こぞ)の紫陽花母の笑み   清水正之

   梅雨寒や病みし友へのカーデガン       井上芳子

   ハケ上の茶屋のぐるりと濃紫陽花       高野芳一

   天日浴びせんたくパラリ梅雨晴れ間      野田美絵

   あぢさゐや二つ揺れゆく赤い傘        井上治男 

   もう飽きた梅雨にコロナの禁足令       濱 筆治

   ふと仰ぎ雨痕恋し梅雨の月          杦森松一

   紫陽花やわれや我やと競いたり        吉永敏子

   紫陽花の出迎えほほ笑む誕生日       大庭久美子

   青梅雨に肩甲骨の疼く夜          久保田和代

   紫陽花や嬉しき人とくらしけり        大井恒行 

   


              撮影/ノブコ・ワタナベ ↑

0 件のコメント:

コメントを投稿