1986年5月16日↑
十六日、「環礁」〈時評の時評〉六枚半。小川双々子、返信にて雑誌掲載の「回廊」と「椿説」の差異を評す、謝。
日常性の止揚が旅によってなされるなら事は容易だ。旅に辿る道、すべての”道“と呼ばれる邪悪な罠。
白雲に先立つランドマークの一味 阿部鬼九男
*『黄山房日乗』へ35年後の剽窃譚・・・
5月16日(日)・・・曇
小川双々子(1922・9・13~2006・1・17)は山口誓子に師事し、名古屋で「地表」を主宰した。代表句に〈わが生ひたちのくらきところに寒卵〉〈虹の下われら人間われは一人〉がある。双々子から、時評を読んでの何らかの便りをもらったのかも知れない。鬼九男には三鬼の慫慂によって、若き日「天狼」に「山口誓子論」を連載したことがある。
句中の「白雲に」は、奥の細道の「片雲の風にさそはれて漂泊の思ひやまず」が隠し味かも知れない。
旅なれやランドマークの火に寄ると 大井恒行
撮影・鈴木純一「奈辺(イヅク)より芍薬國は傾ける」↑
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